マニッシュ・ボーイ
「マニッシュ・ボーイ」(Mannish Boy)は、アメリカ合衆国のブルース・ミュージシャン、マディ・ウォーターズが1955年に発表した楽曲。オリジナル・シングルに記載されたスペルは「Manish Boy」で、マディ・ウォーターズ・アンド・ヒズ・ギター名義で発表され[1]、ビルボードのR&Bシングル・チャートで5位を記録[2]。ウォーターズはその後も度々この曲を再演しており、ジョニー・ウィンターのプロデュースによる再録音は、ウォーターズの没後の1988年にヨーロッパでシングル・ヒットした。ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では230位にランク・イン[3]。 マディ・ウォーターズの録音この曲は、ボ・ディドリーがウォーターズの曲「フーチー・クーチー・マン」(作詞・作曲はウィリー・ディクスン)のリフを拝借した曲「アイム・ア・マン」を作ったことに対する返答として[4]、ウォーターズが「アイム・ア・マン」を改作したものである。ウォーターズのオリジナル・ヴァージョンは、後にコンピレーション・アルバム『リアル・フォーク・ブルース』に収録された。 ウォーターズは1968年のアルバム『エレクトリック・マッド』に「マニッシュ・ボーイ」の新しいヴァージョンを収録しており、ジョニー・ウィンターがプロデュースしたアルバム『ハード・アゲイン』(1977年)でも再演している。ライヴでも頻繁に歌われた曲で、1976年11月25日にはザ・バンドの解散コンサートでこの曲をザ・バンドと共演しており、その時の映像は映画『ラスト・ワルツ』(1978年公開)で披露された[5]。また、1977年3月のライヴ音源は1979年発表のライヴ・アルバム『マディ"ミシシッピ"ウォーターズ・ライヴ』に収録された。 ウォーターズの没後の1988年、ジョニー・ウィンターがプロデュースしたヴァージョンがリーバイス501のコマーシャルソングに使用され、それに伴い「フーチー・クーチー・マン」をB面に収録したシングルがエピック・レコードからリリースされた[6]。このシングルはオランダで6位[7]、ベルギーのフランデレン地域で19位[8]、全英シングルチャートで51位に達するリバイバル・ヒットとなった[9]。 カヴァーローリング・ストーンズの演奏ローリング・ストーンズは「マニッシュ・ボーイ」をライヴで取り上げており、1977年3月4日にトロントのクラブ「エル・モカンボ」で行われた演奏はライヴ・アルバム『ラヴ・ユー・ライヴ』(1977年)に収録された[10]。また、このライヴ音源は後に『サッキング・イン・ザ・70s』(1981年)や『レアリティーズ 1971-2003』(2005年)といったコンピレーション・アルバムにも収録されている。 1981年11月22日には、ローリング・ストーンズのメンバーのうちミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ロン・ウッドの3人がシカゴでマディ・ウォーターズのライヴに参加しており[11]、この曲も演奏された。その模様は映像作品『ライヴ・アット・ザ・チェッカーボード・ラウンジ・シカゴ 1981』(2012年発表)に収録された。 その他
脚注
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