ペッパーフードサービス
株式会社ペッパーフードサービス(英: PEPPER FOOD SERVICE CO.,LTD)は、いきなり!ステーキなどステーキを中心としたレストランチェーンを運営する外食産業企業。 概説東京・赤坂の山王ホテルから独立した一瀬邦夫が、1970年に向島に開店した「キッチンくに」として創業。1985年には法人化して有限会社くにとなり、「ステーキくに」の店舗展開などを行う。1995年には会社を株式会社に組織変更して、現在の株式会社ペッパーフードサービスとなっている。 現在、主力店舗の「いきなり!ステーキ」のほか、「炭焼ステーキ・くに」、「こだわりとんかつ・かつき亭」なども運営している。「いきなり!ステーキ」は海外展開も行っており、韓国、台湾、シンガポール、中国、インドネシア、オーストラリア、タイ、フィリピン、マレーシアなどにも進出している。 以前は「ペッパーランチ」を直轄で運営していたが、ペッパーフードサービスが2020年6月1日に新設分割で設立した株式会社JPへ運営が移管され、同年8月31日付けで同社は株式会社ホットパレットへ社名変更するとともに、ペッパーフードサービス傘下から離脱した。 展開店舗ブランド
かつて存在した店舗ブランド
沿革
主な不祥事・事件→詳細は「ペッパーランチ § 主な不祥事」を参照
強姦拉致事件2007年5月9日、同社のフランチャイジーが経営していたステーキチェーン店「ペッパーランチ心斎橋店」において、同店の店長と店員が店内に女性客が一人になったところで店のシャッターを閉め、用意していたスタンガンで女性客を脅して睡眠薬を飲ませて眠らせて拉致し、大阪府の南部の泉佐野市に用意していた車庫へ連れて行って監禁し、性的暴行を加えるという強姦拉致事件を起こした。強姦後店長と店員が店に出勤するため車庫を出ると、その隙に拉致された女性は自力で脱出した。事件発生から一週間後の16日に大阪府警が店長と店員を逮捕、同日の読売新聞のスクープで初めて明るみに出た。事件の現場となった心斎橋店はその後、この事件の影響により閉店した。 暴行事件同社が展開していたステーキチェーン店「ペッパーランチ」巣鴨店で同店の店長が2007年12月18日、アルバイト募集などを行う求人広告会社の男性社員を殴り、1週間の軽傷を負わせた疑いで2008年3月4日に逮捕された[18]。巣鴨店は店長の逮捕前日にFC契約を解除されていた。求人広告会社は店長が女性担当者に「付き合ってくれ」などと言い寄ったりしたため、前述の強姦拉致事件もあり担当を男性に代えていた。巣鴨店は事件の影響により閉店した。 食中毒事件2009年9月5日[19]の山口県による発表によると、同県防府市の山陽自動車道佐波川サービスエリアにある「ペッパーランチ」店舗において食事をした山口市と広島市、広島県尾道市在住の計4人が、病原性大腸菌O157による食中毒を起こした[20]。この食中毒事件調査の過程において、この他7都府県でも同様の件が発生していることを確認された[21][22]。「角切りステーキ」をペッパーランチに納入していた大垣食肉供給センター協同組合での加工時に、すでにO157に汚染されていたことが確認された[23]が、加工整形肉を半生状態で客に供食してはならないことを調理する者に徹底できなかったことが問題視された[24]。事故発生店舗に対する行政処分としての休業[25]も含め全店舗の一時閉鎖後、ステーキ類の調理方法を変更し、生での提供を中止するなどの対策をとった[26]。なおこの事件後、佐波川のペッパーランチ店舗は閉店となった。 広告宣伝車による交通死亡事故2016年5月29日午前11時24分、東京都台東区上野の交差点で、「いきなりステーキ」の広告宣伝車(アドトラック:車種は5tトラック)に60代男性がひかれた。男性は搬送先の病院でまもなく死亡が確認されたため、警視庁はトラック運転手を過失運転致死の疑いで現行犯逮捕した[27]。広告宣伝車はいきなりステーキの宣伝とキャンペーンを目的に、4月25日から5月29日まで東京23区を中心に運行を計画[28]されたイベントだった。宣伝車走行に際して「いきなりトラックを探して」と題し、車の写真をツイッターかインスタグラムに投稿することで「ワイルドステーキ300グラム」が1000人に当たるキャンペーンを実施。ポイントカードを保有していない顧客は、車の写真をペッパーランチ店舗で見せることで、無料でカード入手できるようにするというもの。毎日予定走行ルートをホームページで公開しており[29]、その最終日に死亡事故を起こした。当社は、翌5月30日、社長名で事故は「広告宣伝活動において依頼した広告代理店の委託先のアドトラック」であること、「今後は道路上での広告宣伝活動は一切行わない」とするコメントを発表した[30][31]。 ステーキ提供システム事件2018年10月17日、知的財産高等裁判所は、株式会社ペッパーフードサービスが提起した特許庁長官に対する特許取消決定請求事件において、同社の「ステーキの提供システム」は、特許法上の「発明」に該当すると判断し、その請求を認容する判決をした。当該判決(知財高裁平30年10月17日判決・平成29年(行ケ)第10232号事件)は、いわゆる「ビジネス関連発明」(ビジネスモデル特許)に関する重要判例とされている[32][33]。 脚注
関連項目
外部リンク |