ブラックラッシュ
ブラックラッシュ(Blacklash、本名:マーク・スカーロッティ)は、マーベル・コミック社の漫画に登場する架空の人物である。以前はウィップラッシュ(Whiplash)の名で知られていた。初登場はスタン・リーとジーン・コランによる『Tales of Suspense #97』(1968年6月)である。 出版史マーク・スカーロッティ(Mark Scarlotti)は元々スターク・インターナショナルズ・シンシナティ支店の天才的な電気技術者だったが、ぜいたくな生活を望んでプロの犯罪者となる。彼自ら設計した服と精巧な金属のむちを身に付けてウィップラッシュとなり、犯罪組織マッジャに所属する兵器デザイナー、スペシャル・エージェント、および暗殺者となる。マッジャを代表して、ウィップラッシュはヒーローのアイアンマン[1]、マッジャのギャンブル船を攻撃しているAIMのエージェント[2]と戦う。 スカーロッティはスターク・インターナショナルズ・シンシナティ・プラントでマッジャに秘密の仕事に割り当てられ、Head of Researchになる。ウィップラッシュとしてマッジャをやめて、スカーロッティは次にアイアンマンとの別の決定的でない戦いを以て現場から逃げた[3]。ウィップラッシュは仲間のスーパーヴィランのメルターとマン・ブルと共に、他に次元の悪人のブラック・ラマによって結成されたデス・スクワッドに加入しアイアンマンと戦う。彼らはブラック・ラマのGolden Globe of Powerを勝ちとるために「スーパーヴィラン・ウォー」に突入するが、すべて破られる[4]。 ウィップラッシュは再びマッジャに加わりニュージャージー州でスパイダーマン及びアイアンマンと戦うが、自警団員のWraithによって破られる[5]。犯罪王ジャスティン・ハマーがウィップラッシュをメルターと初代ブリザードと共に雇いアトランティックシティカジノの強盗を試みたが、アイアンマンによって止められた[6]。ウィップラッシュはハマーによって刑務所から釈放され、ハマーの服を着せられた工員のひとりとして、ほとんど勝ち目がないにもかかわらず再びアイアンマンと戦う[7]。 スカーロッティはハマーによって融資された無名の共同体にスターク社の従業員のヴィク・マルティネッリを殺すために再度雇われ、アップグレードした服、武器、および新しい名前「ブラックラッシュ」を提供される。アップグレードしたにもかかわらずスカーロッティはアイアンマンに敗北し、雇い主の前に引きずられることによって辱しめられた[8]。スカーロッティはマスターヴィランのマッドティンカーにウィップラッシュとして雇われ、ニューヨーク病院で休んでいるザ・シングを殺し損ねた[9]。 スカーロッティは結局、刑務所の精神科医によって躁鬱病と診断された。改心を試みるが彼の故郷の両親と居住者によって拒絶され、スカーロッティは再びブラックラッシュになった。ブラックラッシュはマッジャで暗殺を企てるがウォーマシーンとスパイダーマンによって阻止される[10]。スパイダーマンはもう一度ブラックラッシュを破り[11]、また強盗を遂行している間にキャプテン・アメリカによって逮捕される[12]。スーパーヴィランチームの「シニスター・シンジゲート」に加わった後、スパイダーマンを殺し損ね[13]、ジャスティン・ハマーによって再雇用されてビートルと二代目ブリザード共にハマーの元エージェントのフォースを暗殺するために送られた。しかしながらアイアンマン、ジェームズ・ローディ、およびフォースはその三人組を破った[14] 。 スカーロッティはアイアンマンとジェームズ・ローディと共に破壊活動家に対して働くために送られるが、アイアンマンに反抗する[15]。スパイダーマンのヴィランであるライノと共に、盗んだ武器をハマーに返さないスコーピオンを倒した[16] 。 スカーロッティは犯罪者としてのアイデンティティを放棄すると決め、結婚して子供を持った。スカーロッティは金の不足によって再びやむを得ずアイデンティティを得て、結果彼は暗殺者のターゲットになった。アパートに戻るとき、その暗殺者は妻を殺した。ブラックラッシュとしてのスカーロッティは暗殺者を見つけて殺し、永遠にブラックラッシュとしてのアイデンティティを捨てると誓う[17]。しかしながらスカーロッティはスタークのライバルによって雇われ、アップグレードした服と新しい武器と共にウィップラッシュに戻る。ウィップラッシュは機能停止中のアイアンマンと遭遇して戦うが、数週間後にアイアンマンの新型のアーマーの暴走によって殺される[18]。 シビル・ウォーの間、ウィップラッシュとブラックラッシュと呼ばれる2人の新しいヴィランが現れるが、どちらもマーク・スカーロッティとは関係が無い。そのふたりは強制的にサンダーボルトに編成された[19]。 パワーと能力ジャスティン・ハマーの提供によりブラックラッシュは防弾服を着ており、また弾丸から向きをそらしたり、堅くしてヌンチャクや棒高跳のポールとして使えるサイバネティックスで制御された1組のチタニウムのムチを持っている。またブラックラッシュは兵器袋の中に、反重力ボーラと、彼の長手袋から電気エネルギーを解放するネクロ・ラッシュを含むさまざまな装置を入れて持ち運んでいる。スカーロッティは研究技師であり、大学で兵器工学者として設計している。 他のバージョンアルティメット・マーベルこの並行世界では、ビジネスマンのマーク・スコットが軍事の契約法のために彼の会社のウィップラッシュを通してトニー・スタークと競争している[20]。 Iron Man Vs. Whiplash→詳細は「en:Whiplash_(comics)#Anton_Vanko」を参照
映画『アイアンマン2』に先駆けて発売された『Iron Man Vs. Whiplash』では、ウィップラッシュことアイヴァン・ヴァンコとトニーの出会いが詳細に描かれている。また、名前がアントン・ヴァンコに変更されている[21]。 MCU版MCUの『アイアンマン2』では、ミッキー・ロークが、スターク一家に恨みを持つイワン・アントノヴィッチ・ヴァンコ/ウィップラッシュ(Ivan Antonovich Vanko / Whiplash)[22]を演じる。 ヴァンコ/ウィップラッシュはロシア人ヴィランのクリムゾン・ダイナモの要素が組み込まれている[23]。 キャラクター像ロシア人物理学者兼エンジニアで、アントン・ヴァンコの息子。生年月日は1968年2月15日[注釈 1]。トニー・スターク/アイアンマンの父親であるハワード・スタークに対する怨恨をアントンから聞いて育った。ソ連時代にプルトニウムをパキスタンに売ったことで有罪判決を受け[22]、15年間刑務所に服役した経歴を持つ。 全身にロシア文字のタトゥーが彫られた屈強な肉体[注釈 2]が特徴で、口数は少ないがロシア語訛りの英語とロシア語で会話する。大抵のことにも全く動じず[注釈 3]、爪楊枝を口に咥えていることが多いが、厳つい外見とは裏腹にキバタンを飼育して可愛がっている。 能力父親から伝授された抜群の機械工学の技術だけでなく、生身でも自身と同等の体躯を持つ者たちをまとめて容易く殺害できる高い格闘戦能力と、トニーがパラジウムの毒素に侵されていることを見抜くほどの鋭い洞察力を持ち、さらにコンピューターのハッキング技能にも長けているなど、多彩な男である。 ウィップラッシュ・アーマー(Whiplash Armor)ヴァンコがトニーを抹殺するために自ら作り上げたアーマー。マーク1と2の2種類が登場したが、双方とも小型アーク・リアクターを動力源とし、電磁鞭の“エレクトリカル・デス・ウィップ”を両腕部に搭載している。
描写
他のメディアテレビシリーズ
テレビゲーム
脚注注釈
参考
参考文献
外部リンク
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