パレード (Parade) は、プリンスによる1986年のアルバム。プリンス自らが主演、監督を務めた映画『アンダー・ザ・チェリー・ムーン』のサウンドトラックである。
解説
プリンス&ザ・レヴォリューション名義としては3枚目で、また、最終作でもあり、プリンス自身が監督・主演を務めた映画『アンダー・ザ・チェリームーン』のサウンドトラックアルバムである。
全米ナンバーワンヒットをした「KISS」を収録し、アルバムトータルの完成度としても、例えば日本の音楽雑誌BUZZ2005年5月号による80年代のベストアルバムを5枚選ぶという企画でライター6人中3人がこの作品を挙げる等、評論家による評価も高いアルバムだが、肝心の映画が興行成績が振るわなかったばかりでなく、第7回ラジー賞にて最低作品賞・最低男優賞・最低助演男優賞・最低監督賞・最低主題歌賞を受賞し、最低助演女優賞・最低脚本賞にノミネートされる等、散々な成績となってしまったためか、プリンス自身の評価はかなり低く、ベストアルバム等のコンピレーション物ではヒット曲として「KISS」しか収録されず、「KISS」のカップリング曲の「Love or Money」(ラジー賞を受賞した映画主題歌)はCD化すらされていないという現状である。しかし、ライブにおいては上記の「KISS」以外にも、「Sometime Snow in April」は頻繁に演奏される曲であり、また2000年から2010年代前半ごろにかけては「Girls and Boys」や「Mountain」も、時にはアレンジを変えて、演じられている。
「KISS」は、2003年にブリトニー・スピアーズがイン・ザ・ゾーンの制作中に「Guilty」という曲にサンプリングし、制作していたがお蔵入りになってしまった。2015年にリークされた。
曲リスト
記載ある物以外は全て作曲、編曲ともプリンスによるもの。
- クリストファー・トレイシーのパレード - "Christopher Tracy's Parade" (John L. Nelson, Prince) – 2:11
- ニュー・ポジション - "New Position" – 2:20
- アイ・ワンダー・ユー - "I Wonder U" – 1:39
- アンダー・ザ・チェリー・ムーン - "Under the Cherry Moon" (Nelson, Prince) – 2:57
- ガールズ&ボーイズ - "Girls & Boys" – 5:29
- ライフ・キャン・ビー・ソー・ナイス - "Life Can Be So Nice" – 3:13
- ヴィーナス・ドゥ・ミロ - "Venus de Milo" – 1:55
- マウンテンズ - "Mountains" (lyrics by Prince/music by Wendy and Lisa) – 3:57
- ドゥ・ユー・ライ? - "Do U Lie?" – 2:44
- KISS - "Kiss" (arranged by David Z) – 3:37
- アナザー・ラヴァー - "Anotherloverholenyohead" – 4:00
- スノウ・イン・エイプリル - "Sometimes It Snows in April" (lyrics by Prince/music by Wendy and Lisa) – 6:48
チャート
制作時のトラックリスト
1985年5月1日作成
- Wendy’s Parade (Christopher Tracy's Paradeの原型)
- New Position
- I Wonder U
- Under The Cherry Moon
- Others Here With Us (未発表)(叫び声や女性の啜り泣く音声がサンプリングされている)
- Life Can Be So Nice
- Velvet Kitty Cat (パープル・レイン デラックスバージョン収録)
- Sometimes It Snows In April
- Kiss
- Old Friends 4 Sale
- All My Dreams (サイン・オブ・ザ・タイムズ デラックスバージョン収録)
パーソネル
- Sheila E - ドラムス、カウベル、バッキングボーカル
- Mico Weaver - "Mountains"のリズムギター
- Jonathan Melvoin - "Do U Lie?"のドラム
- Eric Leeds - ホーン
- Atlanta Bliss - トランペット
- Wendy & Lisa - "Girls & Boys"のバッキングボーカル
- Mazarati - "Kiss"のバッキングボーカル
- Susannah Melvoin - バッキングボーカル
- Marie France - "Girls & Boys"のフランス語の声
外部リンク