パラス級防護巡洋艦
パラス級防護巡洋艦 (Pallas class protected cruiser) は、イギリス海軍の防護巡洋艦。9隻が建造された。パール級(Pearl class)とも呼ばれる。 概要本級は、イギリス海軍により、自国のシーレーン保護と植民地警備を主任務とする三等巡洋艦として、1887年度海軍計画において5隻、1889年度計画において4隻が設計・建造されたクラスである。設計は「ミディア級」をタイプシップとし、小形化された。主な変更点は主砲を12cm速射砲で統一し、強制通風型のボイラーを採用して出力と速力をアップしたことだったが、強制通風を使用するとボイラーの消費が激しくて出力性能が落ちるのが早かった。なお、艦名の頭文字をPで統一したが、前期型5隻はオーストラリア艦隊(en:Australia Station)で使用するために艦名をオーストラリアの地名に改名して就役した。 艦形![]() 船体は平甲板型船体である。艦首水面下に衝角(ラム)が付いている。艦首甲板はタートルバック型になっている。 上部構造物は、前部主砲の後方に置かれた司令塔の上に、両脇に船橋を持つ操舵艦橋と単脚式の前部マストが立つ。船体中央部に2本煙突が立ち、その周囲は煙管型の通風筒が立ち並んでいる。さらに外周は艦載艇置き場となっており、2本1組のボート・ダビッドが片舷2組ずつ計4組で運用された。2番煙突の後方に後部マストと後部艦橋が立っている。 武装配置は、主砲の「12cm(40口径)速射砲」(4.7ポンド砲)は全て防盾付の単装砲架で、艦首甲板の波切り板上にを並列で2基、舷側甲板上に片舷2基ずつ、後部甲板上に並列で2基を搭載した。舷側主砲はスポンソン(張り出し)の上に設置されており、首尾線方向への攻撃が可能だった。副武装としては7.62cm速射砲(3ポンド砲)を、舷側甲板上に片舷2基ずつ、艦首と艦尾の舷側に片舷1基ずつの計8基を搭載した。この武装配置により艦首尾方向に最大で12cm砲4門・7.62cm砲2門、舷側方向に最大で12cm砲4門・7.62cm砲4門が指向できた。 同型艦
関連項目参考図書
外部リンク
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