ハンメルフェスト(Hammerfestⓘ、北部サーミ語: Hámmerfeasta)は、ノルウェー北部の都市・基礎自治体。また世界最北の町の一つである。人口は約1.1万人(2024年[2])。北部サーミ語を公用語とする自治体のひとつで、ノルウェー語と併記する際は「ノルウェー語 - 北部サーミ語」の順に記述する。基礎自治体としての正式名称は Hammerfest kommune – Hammerfeastta suohkan [3]。
2020年1月1日に隣接するクワルスン(ノルウェー語版)を編入した[4]。
風土
ノルウェー北部ノールカップ岬の南西100km、クバレイ島西岸に位置している。行政的にはフィンマルク県に属し、西部の商業中心地でもある。暖流のメキシコ湾海流の影響で、北緯70度以北にあるにもかかわらず最寒月(2月)月の平均気温は-3.9℃である。世界最北の不凍港であるとも言われている。緯度が高いため、11月下旬から1月下旬まで極夜、5月下旬から7月下旬まで白夜となるが、その幻想的な風景を求めて多くの観光客が訪れる。
気候
ハンメルフェスト(1991~2020)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
日平均気温 °C (°F)
|
−3.5 (25.7)
|
−3.9 (25)
|
−2.6 (27.3)
|
0.1 (32.2)
|
4.0 (39.2)
|
8.0 (46.4)
|
11.7 (53.1)
|
10.8 (51.4)
|
7.8 (46)
|
3.0 (37.4)
|
−0.3 (31.5)
|
−1.9 (28.6)
|
2.8 (37)
|
[要出典]
|
歴史
古代以前には人類の足跡を見ることはできない。中世に初めてヴァイキングがこの地を発見したとされるが、しばらくは寒村であった。
1789年にようやく自治権を獲得することに成功したが、その後町は三度の災厄に見舞われた。
- 1809年 イギリス海軍の略奪で市街の一部が破壊される。
- 1891年 大火災が発生する。
- 1944年 ドイツ軍の攻撃で町が壊滅状態になる。
しかし、その都度町は力強い復興を遂げている。
現在
現在ではその美しい町並みや、白夜・極夜を目的とした観光客が増加している。また、ヨーロッパから北極海を抜け東アジアに達する北極海航路において、ヨーロッパ側からの最後の不凍港であること、また21世紀に入り近郊のメルケヤ島にエクイノールがLNG基地を設置したことからも非常に重要な港となっており、船舶の出入港が多い。工業は魚肉・魚油加工、船舶修理などが行われ、肝などを輸出している。
出身の人物
ギャラリー
姉妹都市
関連項目
脚注
- ^ “09280: Areal av land og ferskvatn (km²) (K) 2007 - 2024”. Statistisk sentralbyrå. 2024年7月16日閲覧。
- ^ a b “07459: Alders- og kjønnsfordeling i kommuner, fylker og hele landets befolkning (K) 1986 - 2024”. Statistisk sentralbyrå. 2024年7月16日閲覧。
- ^ “Stadnamn og offisielle språk i Noreg”. Kontakt (2024年1月3日). 2024年7月22日閲覧。
- ^ “Navn på nye kommuner”. ノルウェー政府 (2020年1月3日). 2021年4月3日閲覧。