ネザーランドの神話
『ネザーランドの神話』(原題:Vandenberg)は、オランダのハードロック・バンド、ヴァンデンバーグが1982年に発表した初のスタジオ・アルバム。アメリカの大手レコード会社、アトランティック・レコード傘下のレーベルであるアトコ・レコードを通じて世界発売された。 背景シン・リジィのオーディションに落選したエイドリアン・ヴァンデンバーグは、オランダに帰国した後、新メンバーを迎えてティーザー(ヴァンデンバーグが過去に組んでいたバンド)の再結成を図るが、最終的に「ヴァンデンバーグ」と改名した[3]。そして、デモ・テープがアトランティックの役員フィル・カーソンに認められたことでデビューが決定し、1982年4月には、当時ジミー・ペイジが所有していたソル・スタジオで本作がレコーディングされた[3]。 反響・評価母国オランダでは1982年9月11日付のアルバム・チャートで初登場19位となり、合計6週にわたりトップ50入りした[1]。1983年にはアメリカでもヒットし、本作はBillboard 200で65位に達して、「バーニング・ハート」は総合シングル・チャートのBillboard Hot 100で39位、『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで5位を記録した[2]。なお、バート・ヒーリンクによれば、当初オランダのラジオ局は「バーニング・ハート」をかけたがらなかったが、アメリカでのヒットを受けてオランダでも盛んにエア・プレイされ始めたとのことで[4]、その結果、1983年3月12日にはオランダのシングル・チャートで「バーニング・ハート」が初登場26位となり、その後21位まで上昇した[5]。 Rob Theakstonはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「必然性のないギターのアクロバットや、お決まりのパワー・バラードもあるとはいえ、バンドの主な焦点であるソリッドなハードロックが過剰に損なわれているわけではなく、1980年代のメタル界では特に過小評価されたデビュー・アルバムの一つ」と評している[6]。 収録曲全曲とも作詞・作曲はエイドリアン・ヴァンデンバーグによる。
参加ミュージシャン
脚注・出典
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