ニッコロ・カスティリオーニ
ニッコロ・カスティリオーニ(Niccolò Castiglioni、1932年7月17日 - 1996年9月7日)は、イタリアの現代音楽の作曲家[1][2][3][4][5]。 略歴ボリス・ブラッハーとフリードリヒ・グルダほかに師事した。新古典主義直系の作曲家として『交響曲第一番』『交響曲第二番』でデビューしたが、即座にダルムシュタット夏季現代音楽講習会で『Inizio di movimento』を自作自演で披露し前衛作曲家としてデビュー。『鏡を通して』では多様式主義の世界へ踏み込むなどもっともイタリアの先端を歩む作曲家として認知される。長期にわたるアメリカ滞在をきっかけに『三つの秘蹟劇』『マスク』『ハ調の交響曲』『(オルガン奏者、譜めくり、複数の打楽器奏者、合唱のための[注釈 1])戦争と愛欲のための交響曲』など不条理音楽作品を次々と発表したところ、内容が物議をかもした[注釈 2]ため統合失調症他を疑われる騒ぎに発展。3年のブランクを余儀なくされ自作の演奏[注釈 3]にすら立ち会えなくなる。 その後シュトックハウゼン国際作曲コンクールに『Sweet』[注釈 4]を投函後優勝して正規に復帰。以前のような不条理系の発想は全く見られず、通常の確定記譜法の範囲内の作品に落ち着く。その後も創作意欲は旺盛で、亡くなった年まで作曲は続けていた。弦楽四重奏のための『ロマンス』ではいまさらながら十二音技法を採用するなど、時代の潮流とは無縁で孤高の境地にいた。 弟子は多いが、最も知られた存在にステファーノ・ジェルヴァゾーニがいる。 作品は現在もショット社(Ars Viva)、リコルディ、ゼルボーニ音楽出版社から発売されている。 主要作品オーケストラを含む代表作品
合唱
電子音楽
オペラ
室内オペラ
ラジオドラマ
オラトリオ
室内楽
声楽を伴う室内楽
脚注注釈出典
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