ナイチンゲール (映画)
『ナイチンゲール』(原題:The Nightingale)は、2018年に公開されたオーストラリアの映画。監督はジェニファー・ケント、主演はアシュリン・フランシオーシが務めた。 本作は第75回ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した[4]。 ストーリーアイルランド人のクレアは、盗みの罪で捕まり、流刑地であるオーストラリアのタスマニア島で暮らしていた。原生林の駐屯地で英国軍の下働きをしながら、同じ囚人のエイデンとの間に娘を儲けるクレア。隊長が推薦状を発行すれば囚人は自由を得られるのだが、残忍で軽薄な隊長のホーキンス中尉は口約束ばかり。歌の上手いクレアに英国のナイチンゲールの歌を歌わせ、奴隷扱いでレイプを繰り返していた。
復讐心に燃え、たった一人でホーキンスの後を追うクレア。
夫エイデンの唯一の財産である馬(ベッキー)に乗ったクレアは、アボリジニの貧しい集落でビリーという若者をガイドに雇った。
再びビリーと合流し、ローンセストンの町でホーキンスを見つけるクレア。上官たちも同席するサロンで、殺人や強姦について告発したが、彼を殺すことは出来なかった。
キャスト
製作2017年3月21日、ジェニファー・ケント監督の新作映画にアイスリング・フランシオシが起用されたとの報道があった[5]。本作の主要撮影は同月中にタスマニアで始まった[6]。 公開・マーケティング2018年9月6日、本作は第75回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された[7]。2019年1月9日、IFCフィルムズが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[8]。5月22日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[9]。 評価本作は肯定派が優勢ではあるものの、生々しいレイプシーンや暴力シーンに対して拒絶反応を示す者が少なからず出た。シドニー映画祭で本作が上映されたとき、30人前後の観客が途中退出したが、その中には映画に対する批判を叫びながら退出した者すらいた[10]。ケント監督は「観客が暴力的なシーンに拒絶反応を示した理由は分かるし、彼らには途中退出する権利もある」と述べた上で、「暴力シーンは植民地時代に先住民族に対して向けられた暴力とレイシズムを正確に描写したものである。本作は暴力を描くことを主題にしているわけではなく、暗い時代における愛、同情、優しさの必要性を主題にしている。」「本作が時代の上っ面をなでただけの作品、ないしは暴力を面白おかしく描写した作品だったなら、観客が拒絶反応を示すことはなかったと思う」と述べている[11][12]。 映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには83件のレビューがあり、批評家支持率は80%、平均点は10点満点で7.21点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ナイチンゲール』は万人受けする作品ではない。しかし、ジェニファー・ケント監督は誰の目にも分かる怒りという豊かなソースを利用して、殴られたような衝撃を与える戦争物語を紡ぎ出している。」となっている[13]。また、Metacriticには24件のレビューがあり、加重平均値は75/100となっている[14]。 出典
外部リンク |
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