トリプルX
『トリプルX』(トリプルエックス、原題: xXx)は、ヴィン・ディーゼル主演の2002年のアメリカのアクション映画。特殊スパイ道具、世界をまたにかけての計画と陰謀、巨悪組織による世界滅亡計画、美女との共演、凝ったスタントなどのシーンが見られる。 脚本はリッチ・ウィルクス、監督は2001年の映画『ワイルドスピード』でもディーゼルとコンビを組んだロブ・コーエン、製作はニール・H・モリッツである。コロンビア ピクチャーズから配給された。メル・オドムにより小説化もされている[3]。 2005年には主演をアイス・キューブに変えての続編『トリプルX ネクスト・レベル』も作られ、その時点では3作目の企画もあったものの、2作目が興行的に失敗したため3作目の制作も白紙に。しかし再度続編の話が浮上し、主演をヴィン・ディーゼルに戻して制作され2017年にアメリカで『トリプルX:再起動』が公開される[4]。 概要ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)、又の名「エックス」はエクストリームスポーツのエキスパート。首の後ろに「xXx」の大きな刺青がある。違法ビデオゲームの撮影のために上院議員のシボレー・コルベットを盗んで乗り回した上に橋から落として壊し、その腕を見込まれてアメリカ国家安全保障局のオーガスタス・ギボンズから車窃盗を見逃す代わりにエージェントになるよう命令される。ザンダーはチェコの犯罪組織「アナーキー99」に潜入し、化学兵器をめぐる陰謀と対決する。 キャスト
日本語吹替
映画の特徴主人公がさまざまなエクストリームスポーツの技を披露する。過去のスパイ映画からの脱却を目指しており、オープニングのシーンについて監督のコーエンは「例のタキシードはもう古くなった」(The Death of The Tuxedo)と語っている。コーエンは否定しているが、これはジェームズ・ボンドのことを指しているものと見られる。 コーエンは、メイキングDVDの中で、敵役のヨーギは典型的な無政府主義者であるが、これは誤った無政府主義であり、主人公ザンダーの若々しい体制反対思想はこれとは一線を画するものであり、ヨーギはザンダーの思想を際立たせるための存在だと説明している。 主なロケ地は3箇所である。ほとんどは作中の舞台でもあるチェコ共和国のプラハで撮影された。最初の方のコルベットのジャンプシーンはカリフォルニア州にあるフォレストヒル橋で撮影された。最後の楽園シーンはフランス領ポリネシアのボラボラ島、タヒチ島である。 冒頭のバンド演奏シーンはラムシュタインのコンサートシーンをプラハで撮影したものである。演奏シーンで披露された『撃て! (Feuer frei!)』のビデオクリップはラムシュタインのDVD『ラムシュタイン的変態シネマ』にも収録されている。 この映画には実世界のエクストリームスポーツ選手も多く登場する。スケートボードの名手トニー・ホークは最初の方の逃走用キャデラックの運転手であり、その後のパーティーシーンでスケートボードの技を披露している。同じくプロスケートボーダーのマイク・ヴァレリーもカメラマン役で出演している。プロBMXライダーのリック・ソーンも逃走用キャデラックの後部座席に乗っており、その他のシーンではマット・ホフマン、マイク・エスカミラ等も登場している。 劇中の最後の山場における潜水艇の上に乗るシーンの撮影中に、ザンダーのスタント役ハリー・オコナー(Harry L. O'Connor)が死亡する事故が起こっている。潜水艇から飛び降りるはずであったが、潜水艇とともに橋桁に衝突して即死した。監督のコーエンはこのスタントマンに敬意を表し、衝突を起こす直前までの映像が実際の映画でも使用された。 注釈、出典
外部リンク
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