デアフリンガー (巡洋戦艦)
デアフリンガー (SMS Derfflinger) は第一次世界大戦時のドイツ帝国海軍の巡洋戦艦で、デアフリンガー級巡洋戦艦の一番艦である。この艦は三十年戦争で戦ったブランデンブルク陸軍元帥ゲオルク・フォン・デアフリンガーの名にちなんで命名された。 艦歴進水は1913年6月14日だったが、事故のためこの進水は失敗し、わずか数センチしか進まなかった。結局進水は7月12日に再度行われ、この時は成功した。 「デアフリンガー」は就役するとフランツ・フォン・ヒッパー中将の第1偵察隊に配属された。第一次世界大戦が勃発すると、1914年12月16日にはヨークシャーのスカーボロ砲撃に参加した。 その後ドッガー・バンク海戦に参加し、3発の砲弾を受けたがイギリス艦隊の旗艦「ライオン」に砲弾を命中させている。1916年4月24日、「デアフリンガー」はグレート・ヤーマスとローストフトに対する砲撃に参加した。 1916年5月31日のユトランド沖海戦ではイギリス海軍の巡洋戦艦「クイーン・メリー」と「インヴィンシブル」(第3巡洋戦艦戦隊ホレース・フッド司令官坐乗)を撃沈したが、「デアフリンガー」自身も21発の直撃弾を受けて大破し、その修理に4ヶ月を要した。 第一次世界大戦の敗戦後はスカパ・フローに回航された。だがイギリス軍への引渡しを潔しとしなかった乗組員によって、1919年6月21日に自沈させられた。沈没した「デアフリンガー」は1939年に引き上げられたが、解体されたのは第二次世界大戦が終わった後である。 外部リンク |