テンダリー「テンダリー」(英語: Tenderly) は、ウォルター・グロスが作曲し、ジャック・ローレンスが作詞して、1946年に発表されたポピュラー音楽の楽曲。英語の「tenderly」は、「優しく」を意味する副詞である[1]。 原曲は変ホ長調、4分の3拍子のワルツで書かれていたが、その後4分の4拍子でも演奏されるようになり、ポピュラーなジャズ・スタンダード楽曲となった。特に知られた演奏として、サラ・ヴォーンやナット・キング・コールといった歌手によるもの、アート・テイタム、ビル・エヴァンス、ペルチンといったピアニストによるものなどがある。 演奏歴「テンダリー」の初録音は、ブラジルの歌手でピアニストでもあったディック・ファルネイによる1947年6月15日のものであった。「愛らしい(英語: lovely)ワルツのメロディ」と評されたファルネイのバージョンは、7月にリリースされ好評を得た[2]。2番目の録音は、サラ・ヴォーンの1947年7月2日のものであった。彼女のバージョンは、11月15日付でチャートに登場し、最高27位まで上昇した。このバージョンは、「魅惑的な表現(英語: a ravishing rendition)」と評された[3]。続いて、ランディ・ブルックス楽団なども同年に録音した[3][4]。1950年には、ヴォーンがMGMレコードのために、この曲を再度録音した[3]。 アート・テイタムやオスカー・ピーターソン、フィニアス・ニューボーン、ポール・スミスといったピアノのヴィルトゥオーゾによっても、この曲は盛んに演奏された。ジャズ・シンガーにも盛んに取り上げられ、1960年ごろにはエリック・ドルフィーのような前衛的な奏者にも演奏されるようになった。[4] またこの曲は、ラテン音楽においてもスタンダード曲となり、キューバの音楽家では、ビセンティコ・バルデス、モンゴ・サンタマリア、ボラ・デ・ニエヴェ、ペルチンらがこの曲を取り上げた[5][6]。ブラジルのトリオ・スルジーナ (ポルトガル語: Trio Surdina)は、サンバ風のバージョンを1953年に録音しており、また、ジェリー・ゴンザレスとロス・コマンドス・デ・ラ・クラーベ (スペイン語: Jerry González y Los Comandos de la Clave)は、2010年にラテン・ジャズのバージョンを録音した。 主な録音男声ヴォーカル
女声ボーカル
混声ボーカル
インストゥルメンタル
脚注出典
外部リンク
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