ティラーノ
ティラーノ(伊: Tirano)は、イタリア共和国ロンバルディア州ソンドリオ県にある、人口約8,800人の基礎自治体(コムーネ)。県都ソンドリオ、モルベーニョに次ぎ、県内第3位の人口を有するコムーネである。 アッダ川河畔の小都市で、16世紀に建設された聖母教会がある。2つの鉄道の終着点であり、特に北へスイス領に抜けるレーティッシュ鉄道ベルニナ線は山岳鉄道として著名である。 地理![]() 位置・広がりソンドリオ県東部に所在するコムーネである。県都ソンドリオの東北東24km、サンモリッツの南東40km、ブレシアの北75km、州都ミラノの北東113kmに位置する[4]。 ティラーノの北西にあたるヴァル・ポスキアーヴォは、アッダ川支流の谷筋であるがスイス領(グラウビュンデン州ベルニナ地区となっており、スイス領がイタリア領に食い込む形状になっている。ティラーノ市街から約2kmの地点にスイスとの国境が迫っており、北西約5kmにはスイス領ブルージオの町がある[4]。 隣接コムーネ隣接するコムーネは以下の通り。BSはブレシア県所属。CHはスイス領で、CH-GRはグラウビュンデン州所属を示す。
地勢・地形地震分類イタリアの地震リスク階級 (it) では、3 に分類される [5]。 行政山岳部共同体広域行政組織である山岳部共同体「ヴァルテッリーナ・ディ・ティラーノ山岳部共同体」 (it:Comunità montana della Valtellina di Tirano) の事務所所在地である。 分離集落ティラーノには、以下の分離集落(フラツィオーネ)がある。
文化・観光「スローシティ」加盟都市である。 交通鉄道→「ティラーノ駅」も参照
FS(旧イタリア国鉄、管理はRFI、運行はトレニタリア)のティラーノ=レッコ線(標準軌)がソンドリオやレッコとの間を、スイスのグラウビュンデン州を中心とする鉄道会社・レーティッシュ鉄道のベルニナ線(狭軌)がスイスのサンモリッツとを結んでおり、両路線の終着駅となっている。先に開通したのはソンドリオとの間の鉄道(1902年)で、1908年にベルニナ鉄道(現・レーティッシュ鉄道ベルニナ線)が開通した。両者の駅は隣り合っているが駅舎は別である。また、ベルニナ線は市内で路面を走る。 沿線に優れた自然景観が広がるベルニナ線は、「ベルニナ急行」が走る観光路線であるとともに、20世紀初頭の鉄道技術の例証を示すものとして世界遺産「レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」にも登録されている。 なお、1910年代に日本の小田原電気鉄道(のちの小田急箱根)が鉄道線(箱根登山電車)を建設した時にベルニナ鉄道を参考にしており、これが縁で1979年に箱根登山鉄道(当時)とレーティッシュ鉄道は姉妹鉄道協定を結んでいる。ティラーノ駅には箱根登山鉄道から寄贈された、「ティラノ」の日本語の駅名看板が展示されている。
脚注
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