『チンタラ神ちゃん』(ちんたらかみちゃん)は藤子不二雄(藤本弘と安孫子素雄)の合作による日本の漫画作品。『少年ブック』(集英社)にて、1967年1月号から[1]12月号まで連載された[2]。チンタラ教の教祖の神ちゃんが、様々な手法で信者を増やそうとするドタバタギャグストーリー。
登場人物
※人物名の後ろのアルファベットは「A:安孫子素雄」「F:藤本弘」が作画を担当していることを表す。
神ちゃんとその仲間
- 神ちゃん(F)
- 本編の主人公であり、チンタラ教の教祖。
- 杖で風や雨を降らせることができる等、様々な術を使える(ただし5m四方しか効かない)。
- ビンボー神(F)
- 神ちゃんの友達。
- 持っているうちわで扇ぐと対象物が中古品になる。
- 福の神(A)
- 神ちゃんの友達。
- 持っている木槌を振れば対象物が新品になる。
- 造形は安孫子の漫画『笑ゥせぇるすまん』(読切作の『黒イせぇるすまん』は翌1968年に発表)に登場する喪黒福造を彷彿とさせる[3]。
ジロー一家
- ジロー(A)
- 町の小学生。山にある洞窟を誰にも知らない秘密基地にしているが、事情により神ちゃんたちに半分譲ることになった。チンタラ教の信者第1号にされている。
- ジローのママ(F)
- 神ちゃんたちと時々出会う事があるが、変な友達だと思っている。
- ジローのパパ(A)
- ママと比べると出番は少ない。ビンボー神が神ちゃんの杖によって子供になった事もある。
町の人たち
- ダンプ(A)
- 町に住むガキ大将。
- 番野長太(A)
- 町の中学校「棒緑中学」の不良中学生にして、「番長グループ」のリーダー格。神ちゃんを脅迫しようとするが、神ちゃんの杖で懲らしめられ、以後は神ちゃんの信者となる。
単行本
1976年に「パワァコミックス」(双葉社)より単行本化されたが廃版、2012年6月25日に「藤子・F・不二雄大全集」(小学館)より再び単行本化された。なお1967年9月号に掲載された「神ちゃんハイキングへ行く」が初めて単行本に収録された。
「パワァ」版は、掲載順が次の様にバラバラで掲載されている。
番 |
サブタイトル |
掲載号 (1967年)
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1 |
チンタラ神ちゃん登場の巻 |
1月号
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2 |
チンタラ教に入ろうヨの巻 |
2月号
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3 |
神さま赤んぼうになるの巻 |
11月号
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4 |
神ちゃんの大好物は…の巻 |
4月号
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5 |
チンタラ怪獣の巻 |
6月号
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6 |
クルパー教 |
10月号別冊付録
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7 |
チンタラマスで祝おうの巻 |
12月号別冊付録
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8 |
神ちゃんパン屋になるの巻 |
7月号
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9 |
チンタラコマーシャルの巻 |
5月号
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10 |
チンタラアルバイトの巻 |
3月号
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11 |
南の島で海水浴しようの巻 |
8月号
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これに対し「大全集」版では、「神ちゃんハイキングに行く」も含めて初掲載順に掲載されている。またサブタイトルの「の巻」は全て省かれた。
なお「クルパー教」では、落雷で発狂状態になった神ちゃんが「クルパー教」を開いたり、また「南の島で海水浴しよう」では人食い人種が登場する場面があるが、「大全集」ではそのまま掲載されている。
脚注