ダン・ブランシュ
ダン・ブランシュ(Dent Blanche)は、ペンニネアルプス山脈に属するスイス ヴァレー州の山である。山名はフランス語で「歯(dent)」と「白い(blanche)」を意味する。ツェルマットの約10 km西、大局的にはエラン谷(Val d'Hérens)、アニヴィエ谷(Val d'Anniviers)、マッター谷(Mattertal)を分ける尾根が収斂する位置に存在する。 地理山頂の標高は4,357 mであり[1][2]、山頂から4つの稜線が東西南北に伸びる。北稜の先にはグラン・コルニエ(標高3,962 m)が有る。北稜と東稜の間のグラン・コルニエ氷河は、山の北東面の頂上近くに端を発する。その一方で、他の斜面の氷河の位置は低く、フランス語で「白い歯」を意味する山の名ほど白くない。元々ダン・ブランシュは、ダン・デラン(Dent d'Hérens)と呼ばれていたが、地図製作者の経験不足と、地域により山の呼び方が異なっていたため、19世紀半ばまで約7 km南に位置する現在のダン・デランと混同されていた[3][4]。現在のダン・デランの位置にダン・ブランシュと書かれた古い地図も存在する。 南稜は他に比べると傾斜が緩い。南東面から南稜に沿って南下するシェーンビエル氷河(Schönbielgletscher)は、ツムット氷河(Zmuttgletscher)に合流し、氷河が解けた水はツムット、ツェルマット、フィスプを通り、ローヌ川に合流する。 歴史初登頂は1862年7月18日に、T.S.ケネディ(Thomas Stuart Kennedy)[5]、W.ウィグラム(William Wigram)、C.ウィグラム、ガイドのクロッツ(Jean-Baptiste Croz)とJ.クロニッヒ(J. Kronig)のパーティによって達成された[6]。初登頂を達成した際は、強い風と雪という悪天候だった[7]。この時は、比較的傾斜の緩い南稜と南西面を経由して、山頂に到達した[8]。 写真集
出典
関連項目 |