『スペシャリスト 自覚なき殺戮者』(スペシャリスト じかくなきさつりくしゃ、フランス語: Un spécialiste, portrait d'un criminel moderne)は、エイアル・シヴァン(英語版)が監督した1999年のドキュメンタリー映画[1]。
ハンナ・アーレント『エルサレムのアイヒマン』(みすず書房)を下敷きに、アドルフ・アイヒマンに関する既存の映像アーカイブを編集して構成されている[2]。
この映像アーカイブは、シヴァンが新たに発掘したもので、アイヒマン裁判の一部を記録したビデオテープ350時間に及ぶものであった[3]。このドキュメント作品では、オリジナル映像にデジタル加工を施している箇所も含まれている[3]。
この作品は、1999年のベルリン国際映画祭の正式招待作品 (official selection) として、2月13日に初公開された[1][4]。以降、1999年から2000年にかけて、各地の国際映画祭などで上映された[4]。
脚注
- ^ a b スペシャリスト 自覚なき殺戮者 - IMDb(英語)
- ^ 大場正明. “スペシャリスト 自覚なき殺戮者”. 2016年2月5日閲覧。:(初出=『中央公論』2000年3月号に加筆)
- ^ a b “ナチス戦犯の実像 アイヒマン裁判描くドキュメンタリー映画「スペシャリスト」”. 読売新聞・東京夕刊: p. 7. (2000年1月31日). "シバン監督は、イスラエルの哲学者の調査のためにヘブライ大学で映像記録を探している時に偶然、一九六一年にエルサレムで行われたアイヒマン裁判の一部を収録したビデオに出合った。… 苦労して追跡した結果、別の文書保管所で約三百五十時間分のビデオを発見した。… 膨大なテープは、四台の固定カメラで、生中継のように切り替えられながら撮影されていた。… 映像をデジタル化し、不必要な人物の映像を削除したり、オリジナルにはない移動撮影を作り出すなどして、臨場感を高めている。"
- ^ a b “Un spécialiste, portrait d'un criminal moderne”. Doc Alliance Films. 2016年2月6日閲覧。
外部リンク