スパイロ×スパークス トンでもツアーズ
『スパイロ×スパークス トンでもツアーズ』(Spyro and Sparx Tondemo Tours)は、2000年3月16日にソニー・コンピュータエンタテインメント(現・ソニー・インタラクティブエンタテインメント)から発売されたPlayStation用ゲームソフト。アメリカで1999年10月31日に発売された "Spyro 2: Ripto's Rage!" (ヨーロッパでは "Spyro 2: Gateway to Glimmer")の日本ローカライズ版であり、『スパイロ・ザ・ドラゴン』第1作の続編にあたる。 2008年4月17日より、PLAYSTATION Storeのコンテンツダウンロードサービス「ゲームアーカイブス」にて、PS3とPSP向けに配信が開始された。PS3用振動コントローラ「DUALSHOCK 3」にも対応しているが、「PocketStation」には対応していない。 作品解説前作『スパイロ・ザ・ドラゴン』と同じく、主役は小さなドラゴンの子供スパイロとそのパートナーのトンボのスパークスだが、本作は異世界が舞台であるため、主人公が同じである事以外は前作とストーリー上の繋がりはほとんどない。 前作と比べ、多数の新アクションが追加されている。また、各ステージで困っている人たちの依頼をこなしていくという要素が追加され、前作よりもRPG性が増した。フィールドマップの追加や、スパイロの真後ろに一瞬でカメラが移動する操作などもあり、前作よりも利便性が増している。 しかし日本では前作の売り上げ不振によるプロモーション活動の縮小などもあいまってあまり普及せず、3作目 "Spyro: Year of the Dragon" の日本ローカライズ版は発売されなかった。 なお、サブタイトルは日本版も含め、2つの単語の先頭のアルファベットが同じ文字で韻を踏むようになっている(アメリカ版は "Ripto's Rage!" のR、ヨーロッパ版は "Gateway to Glimmer" のG、日本版は "Tondemo Tours" のT)。 ストーリードラゴンの世界は雨続きで、スパイロとスパークスはうんざり。ちょうどその時、彼らは「ドラゴン・リゾート」行きのゲートを発見する。暖かいところへ遊びに行こうとして彼らはそのゲートに飛び込む。 一方、ドラゴンのいない異世界アヴァラー (Avalar)。平和な世界に突如リプトーという悪者が別の世界から現れ、悪事を働いていた。この世界のリーダー的存在のエローラという女の子は、リプトーを退治するため発明家のはかせに協力してもらい、別の世界への扉を開く「スーパーゲート」でリプトーの大嫌いな強いドラゴンを呼び出そうとする。ところが、そのゲートから出てきたのは巨大なドラゴンではなく、小さなドラゴン・スパイロであった。 ゲームシステム前作同様、冒険の基点となるホームステージと、そこからゲートで行ける各ステージに分かれている。今回舞台となるのは3つのキャッスルで、ホームと各ステージ(本作ではそれぞれが別々の国という設定)を冒険してアイテムを集め、ボスを倒して次のキャッスルへと進んでいく形式になっている。前作よりもホームの数は減ったが、その分各ステージのボリュームは上がっている。 前作と違い、セーブはメニュー画面からいつでも行うことが可能。さらに、ステージを行き来した場合は自動でメモリーカードにオートセーブされるようになった。また、ステージ内には妖精のパックルがいる場所があり、彼女の近くを通るとスパイロに電撃を放って進行状況を一時記録してくれる。スパイロが途中でやられた場合は前作のように中間記録地点から再開されるが、これはメモリーカードのセーブとは別扱いなので電源を切ると消えてしまう。 なお、本作ではストーリーの関係上、ステージの一つである「グリムランド」からゲームがスタートし、その後にホームである「サマーキャッスル」へと行くことになる。ヨーロッパ版のサブタイトル "Gateway to Glimmer" はこれが元になっている。 冒険の目的・アイテムステージの始めにはリプトーの出現により困っている住人が立っていて、彼らの依頼を解決することが主な目的となる。依頼をこなしてゴールに着けばそのステージはクリアとなるが、取り忘れたアイテムなどを集めるため再びそのステージに入ることもできる。 それぞれのステージにダイヤが散らばっているのは前作どおりだが、本作ではそれ以外にマジックアイテムとオーブが存在する。 マジックアイテムはリプトーの手下と戦うために必要な物で、ゲームの前半のそれぞれのステージのメインゲームをクリアするともらうことができる。その形状はステージによって様々。マジックアイテムを規定数集めるとボスステージに挑戦できる。 ステージ途中には本筋とは別のミニゲームも存在し、これらをクリアすることで緑色のオーブが手に入る。オーブはスーパーゲートを動かすための動力源であり、オーブ取得数が少ないと入れないステージも存在する。 また、前作同様ボーナスステージも存在するが、ボーナスステージを一度コンプリートクリアした後は時間無制限のタイムアタックとなり、ステージ内のどこかに隠れているキーキャラクターを探し出せば別のミニゲームに挑戦できる。 スパイロの新アクション前作の基本操作はほぼそのまま、新たなアクションが追加されている。ただしL1・R1を使った転がる動作は削除され、視点変更ボタンになった。これに伴い、見回すアクションも△ボタン1回のみで行えるように変更された。スーパーファイヤーやくわえた石などを飛ばす場合は、△ボタンを押すと見回す代わりに照準が出現する。また、ゲームが進めばマネーバッグにダイヤを支払うことで新たなアクションを覚えられる。 ここでは本作から追加されたアクションを解説する。前作までのアクションはスパイロ・ザ・ドラゴン#スパイロのアクションを参照。
パワーアップゲート本作では敵を倒してもダイヤは落とさない。その代わり、ステージ内にパワーアップゲートが存在する場合があり、各ゲートごとに決められた数だけ敵を倒すと起動する。一度ゲートが起動した後はステージを出入りしない限り何回でもくぐって使用することができる。 パワーアップゲートには以下の6種類があるが、それぞれのゲートが設置されているステージは限定されている。
キャラクター括弧内はアルファベット表記。英語版ウィキペディア内のen:List of Spyro the Dragon charactersの項目も参照。
ステージ一覧日本版の変更点前作と同じく、フィールドマップには道しるべやヒントとなる看板が追加されている。 カメラ視点は、前作の日本版を継承した3D酔い対策で激しい移動の少ない「ひょうじゅん」と、前作のディレクターズカットモードやアメリカ版のPassiveモードに当たる、ダッシュ移動した時のみスパイロ視点に切り替わる「エキスパート」が存在し、ゲーム中のオプション画面でいつでも切り替えられる。どちらも、通常時はゆっくりとカメラが自動でスパイロの後ろに移動し、L1かR1を押すことで一瞬でスパイロの後ろにカメラが移動する。なお、前作の日本版と同じくActive視点は存在しない。 この他、前作同様PocketStationを使用してトンボを育てるミニゲーム「ぼうけん! スパークス」が追加されている。 その他
関連書籍
外部リンク
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