ジョエル・シルバー(Joel Silver, 1952年7月14日 - )は、アメリカ合衆国の映画プロデューサー。
『リーサル・ウェポン』、『ダイ・ハード』、『マトリックス』の各シリーズなど、実力ある監督たちと組み、派手な視覚効果を満載したアクション映画を製作して知られる人物である。シルバー・ピクチャーズを率いるほか、1999年にロバート・ゼメキスと共同でホラー映画専門の制作会社ダーク・キャッスル・エンターテインメントを設立した。
来歴
シルバーはニュージャージー州サウスオレンジで育った。彼は同州メープルウッドにある名門コロンビア高校に在籍中、友人らとフリスビーをしているうちに「アルティメット・フリスビー」(現在のアルティメット)という競技の創始者の一人になった。1970年にペンシルベニア州のラファイエット・カレッジ進学後、彼は初の大学アルティメットチームを結成している。彼は映画教育などで知られるニューヨーク大学の芸術学部、ティッシュ・スクール・オブ・アーツで学位号を得た。
彼は映画界に進んだ。ローレンス・ゴードンの製作会社「ローレンス・ゴードン・ピクチャーズ」で働き、最初に名前がクレジットされたのは1979年公開の映画『ウォリアーズ』だった。1980年には自身の製作会社「シルバー・ピクチャーズ」を設立した。最初に製作したのは1984年公開の映画『ストリート・オブ・ファイヤー』だった。
人物
- 彼のラフな服装や大声で早口でしゃべるなどのラフな態度は多くの映画会社幹部を怒らせてきた。多くの会社で出入り禁止となり、ヒット作『48時間』の続編『48時間PART2/帰って来たふたり』や、『ダイ・ハード』の続編『ダイ・ハード3』などからは製作にかかわることができなくなった。
- 彼は『ロジャー・ラビット』で映画出演を果たしている。冒頭、短編アニメ映画『Something's Cookin』の監督役として登場するのが彼である。
- 1999年7月10日、彼は自分のプロダクション・アシスタントを務めてきた女性カリン・フィールズと結婚した。
- 彼は建築家フランク・ロイド・ライトのファンであり、彼の設計した住宅を数軒所有・保全している。1984年にウェスト・ハリウッドにあった「ストーラー邸」を買い、建設当時の姿に修復した。ストーラー邸の内装にある、特徴ある四角い形態の連続したレリーフは、シルバー・ピクチャーズのロゴマークとなっている。1986年にはサウス・カロライナ州にある長年放置されてきた「オールドプラス・プランテーション」を買っている。
- 来日の際、日本の映画について訊かれアニメ『AKIRA』がお気に入りであると述べており、実際、映画化権を取得(ただし映画化には至らず2021年公開予定のタイカ・ワイティティ監督作品には関与無い模様)。2008年には『スピードレーサー』が世界公開。大ヒットした『マトリックス』はウォシャウスキー監督がプレゼンテーションで見せた『攻殻機動隊』の実写化を念頭にゴーサインを出している。
- 『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』でトム・クルーズが演じたプロデューサーのモデルとなった人物の一人であると言われている。
フィルモグラフィー
脚注
外部リンク