ジャック・カスト
Jack Cust
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2a/Jack_Cust_on_May_10%2C_2011.jpg/280px-Jack_Cust_on_May_10%2C_2011.jpg) シアトル・マリナーズ時代 (2011年5月10日) |
基本情報 |
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国籍 |
アメリカ合衆国 |
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出身地 |
ニュージャージー州フレミントン |
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生年月日 |
(1979-01-16) 1979年1月16日(46歳) |
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身長 体重 |
6' 1" =約185.4 cm 250 lb =約113.4 kg |
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選手情報 |
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投球・打席 |
右投左打 |
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ポジション |
外野手、指名打者 |
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プロ入り |
1997年 ドラフト1巡目 |
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初出場 |
2001年9月26日 |
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最終出場 |
2011年7月27日 |
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経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) |
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ジョン・ジョゼフ・カスト3世(John Joseph Cust III, 1979年1月16日 - )は、アメリカ合衆国ニュージャージー州フレミントン出身の元プロ野球選手(外野手、指名打者)。
オークランド・アスレチックス所属当時の2008年に日本で行われたレッドソックスとの開幕シリーズでは「クスト」という表記になっていた。
経歴
1997年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスからMLBドラフト1巡目(全体の30番目)の指名を受け入団し、ルーキーリーグで出塁率.447の成績を残す。
2001年メジャーデビューを果たすが、3試合の出場にとどまった。2002年1月7日、マイク・マイヤーズ投手とのトレードで、JD・クロッサー捕手と共にコロラド・ロッキーズへ移籍。
2003年3月21日にクリス・リチャードとのトレードでボルチモア・オリオールズへ移籍した。
2004年10月15日にFAとなり、11月15日にオークランド・アスレチックスとマイナー契約を結んだ。
2005年10月15日にFAとなり、12月9日にサンディエゴ・パドレスとマイナー契約を結んだ。
2007年5月3日にパドレスのマイナーリーグで燻っていたところをアスレチックスのビリー・ビーンGMにただ同然で再び拾われた[1]。故障者リスト入りしていたマイク・ピアッツァに代わり指名打者として出場させたところ、10試合7本塁打の活躍でメジャーに定着した[1]。打率は低く(特に左投手に対して低い)、三振は極端に多いが、四球、本塁打が多く、出塁率、OPSともに高い。2007年の四球105はデビッド・オルティーズの111に次いでリーグ2位で、出塁率.408はリーグ7位の成績である。
2008年は148試合の出場で打率.231、33本塁打、OPS.851の成績を残す。1本塁打あたりの所要打数はカルロス・クエンティンとジェイソン・ジアンビに次ぐリーグ3位の14.6打数を記録した他、リーグ最多の111四球を記録した一方でリーグ新記録の197三振も記録した。
2009年は149試合の出場で打率.240、25本塁打、OPS.773の成績を残し、3年連続でリーグ最多三振を記録。12月12日にFAとなった。
2010年1月7日にアスレチックスと再契約した。開幕からエリック・チャベスが指名打者として起用されたため40人枠から外れる。5月中旬にメジャーに復帰し、112試合の出場で打率.272、13本塁打、OPS.834の成績を残す。オフには翌年の契約を提示されず、12月2日にノンテンダーFAとなり、12月8日にシアトル・マリナーズと1年契約を結ぶ。
2011年は7月まで67試合の出場で打率.213、3本塁打、OPS.673と低迷し、8月4日に解雇。12日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結ぶが20日に解雇される。
2012年1月18日にヒューストン・アストロズと60万ドルの1年契約(2013年のオプション付き)でマイナー契約を結んだ[2]が、すぐさま3月27日に解雇された[3]。3月28日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結んだ[4]。8月1日に放出され、8月4日にトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結んだ[5]。11月3日にFAとなった。
2013年2月16日にタンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ[6]が、3月23日に放出された。
2014年2月5日に古巣・オリオールズとマイナー契約を結んだ[7]が、3月21日に放出された。
選手としての特徴
薬物疑惑
2007年12月13日に発表されたミッチェル報告書によると、2003年シーズン序盤にオリオールズ傘下AAA級オタワでプレーしていた時、ラリー・ビグビーとカストはロッカーが隣同士だった。カストはビグビーに今までアナボリックステロイドを試した経験があるか尋ねた。ビグビーはステロイドを所持していると認め、カストは自分もステロイドを試した経験があると話した。カストは欲しい薬物は何でも調達出来ると言ったが、ビグビーは既に提供してくれる友人がいると伝えた。この主張についての情報を提供し、応答の機会を与えるためにジョージ・J・ミッチェルが面会を要求したが、カストはこれを拒否した[8]。
2008年1月26日のサンフランシスコ・クロニクル紙のインタビューでは、ビグビーとそのような会話をした覚えは全く無いし、ロッカーもビグビーの隣では無かったと証言内容を完全否定した[9]。
詳細情報
年度別打撃成績
年
度 |
球
団 |
試
合 |
打
席 |
打
数 |
得
点 |
安
打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁
打 |
打
点 |
盗
塁 |
盗 塁 死 |
犠
打 |
犠
飛 |
四
球 |
敬
遠 |
死
球 |
三
振 |
併 殺 打 |
打
率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S
|
2001
|
ARI
|
3 |
3 |
2 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
.500 |
.667 |
.500 |
1.167
|
2002
|
COL
|
35 |
78 |
65 |
8 |
11 |
2 |
0 |
1 |
16 |
8 |
0 |
1 |
0 |
1 |
12 |
0 |
0 |
32 |
3 |
.169 |
.295 |
.246 |
.541
|
2003
|
BAL
|
27 |
84 |
73 |
7 |
19 |
7 |
0 |
4 |
38 |
11 |
0 |
0 |
0 |
0 |
10 |
0 |
1 |
25 |
0 |
.260 |
.357 |
.521 |
.878
|
2004
|
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
.000 |
.000 |
.000 |
.000
|
2006
|
SD
|
4 |
3 |
3 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
.333 |
.333 |
.333 |
.667
|
2007
|
OAK
|
124 |
507 |
395 |
61 |
101 |
18 |
1 |
26 |
199 |
82 |
0 |
2 |
0 |
6 |
105 |
2 |
1 |
164 |
6 |
.256 |
.408 |
.504 |
.912
|
2008
|
148 |
598 |
481 |
77 |
111 |
19 |
0 |
33 |
229 |
77 |
0 |
0 |
0 |
4 |
111 |
3 |
2 |
197 |
7 |
.231 |
.375 |
.476 |
.851
|
2009
|
149 |
612 |
513 |
88 |
123 |
16 |
0 |
25 |
214 |
70 |
4 |
1 |
0 |
4 |
93 |
5 |
2 |
185 |
7 |
.240 |
.356 |
.417 |
.773
|
2010
|
112 |
425 |
349 |
50 |
95 |
19 |
0 |
13 |
153 |
52 |
2 |
2 |
0 |
3 |
68 |
0 |
5 |
127 |
6 |
.272 |
.395 |
.438 |
.834
|
2011
|
SEA
|
67 |
270 |
225 |
19 |
48 |
15 |
1 |
3 |
74 |
23 |
0 |
0 |
0 |
0 |
44 |
2 |
1 |
87 |
3 |
.213 |
.344 |
.329 |
.673
|
MLB:10年
|
670 |
2581 |
2107 |
311 |
510 |
96 |
2 |
105 |
925 |
323 |
6 |
6 |
0 |
18 |
444 |
12 |
12 |
819 |
32 |
.242 |
.374 |
.439 |
.813
|
脚注
- ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』廣済堂出版、2008年、229頁頁。ISBN 978-4-331-51300-2。
- ^ “Astros Sign Free Agent of Jack Cust”. MLB.com Astros Press Release (January 18, 2012). February 11, 2014閲覧。
- ^ Brian McTaggart (March 27, 2012). “Release of Duke, Cust gives roster some clarity”. MLB.com. February 11, 2014閲覧。
- ^ http://www.rantsports.com/new-york-yankees/2012/03/28/new-york-yankees-sign-jack-cust-claim-craig-tatum-off-waivers/
- ^ Ronit Shah (August 5, 2012). “Blue Jays Sign Jack Cust”. MLB Daily Dish. February 11, 2014閲覧。
- ^ Drew Silva (February 17, 2013). “Rays sign Jack Cust to minor league contract”. NBC Sports. February 11, 2014閲覧。
- ^ Drew Silva (February 5, 2014). “Orioles sign relief pitcher Evan Meek and outfielder Jack Cust to minor league contracts”. NBC Sports. February 11, 2014閲覧。
- ^ “Mitchell Report” (PDF) (英語). Office of the Commissioner of Baseball. pp. SR159. 2013年11月26日閲覧。
- ^ “Cust says no to Mitchell Report” (英語). San Francisco Chronicle. 2013年11月26日閲覧。
関連項目
外部リンク