シリアルデジタルインタフェースシリアルデジタルインタフェース (SDI; Serial Digital Interface)は、ビデオ信号伝送規格の一つ。 標準画質の非圧縮デジタル映像とデジタル音声をBNCコネクタと同軸ケーブル1本で伝送できる。主として業務用ビデオ機器に採用される。 MPEG-2やH.264エンコーダー/デコーダを使用して圧縮形式の動画データをSDIの伝送路により送受信する事もある。(SDTI: Serial Digital Transport Interface, SMPTE ST 305[1], SMPTE ST 348[2] など)
最長で100m遠方に非圧縮の映像ならびに音声信号を実用上無遅延で伝送する事が出来るため、放送設備内の布線や中継現場、近接した設備間の信号伝送などで威力を発揮する。 SDIで接続する機器に固有のIDなどを必要としないのでケーブルを繋げばネゴシエーションなどを行わないですぐに受信端に映像や音声を出力することができるなど、Point to Point の接続ではあるが利便性が高い。 SDIの種類[3]
エンベデッドオーディオ映像の他、音声信号も一緒に伝送する事が出来る。 SD-SDIは最大で8ch、HD-SDIは16chのデジタルオーディオ信号を含める事ができる。 エンベデッドオーディオはSD-SDIの場合はSMPTE 272M(SMPTE 259Mへの追加規定)、HD-SDIの場合はSMPTE 299M(SMPTE 292Mへの追加規定)により規定されている。 AES/EBUデジタルオーディオ信号8系統をHD-SDIケーブルにより一度に遠方に送信する用途にも使われる。
またAES/EBUでは不可能だったエンベデッドオーディオ特有のエラー訂正情報やデジタルオーディオ位相情報をSDI信号に含める事が出来るため、通常のAES/EBU信号ケーブルに比べ高品質、確実な信号を遠方に送信する事が可能となる。 エンベデッドオーディオには一般的なデジタルオーディオ信号であるAES/EBU(またはSPDIF)がそのままラッピングされて8系統入るため、デジタルオーディオ信号をそのまま取り出す事が可能である。 AES/EBU規格が非音声のデータ転送も考慮されているため、エンベデッドオーディオに圧縮オーディオを載せる事も可能。 SDIに使用するケーブルデジタル信号特有の特性として、遠距離になればなるほどデータ化けが発生して画面上にノイズが現れ、最悪の場合は全てのデータが無効になってしまう(何も伝送できなくなる)。たとえばHD-SDIは規格上は100mまで可能となっているが、80m超えなどの遠距離へ信号を送出する場合はデータ化けやケーブルの状態に応じて、リクロック型中継機器を設置するなど注意が必要である。3G-SDIなど更に広帯域のインターフェースを使用する場合は使用可能な距離は短くなる。 接続ケーブルはインピーダンス 75ΩのFBケーブル及びHDケーブルを使用する。中継やイベントなどでの仮設用途には細くて屈曲性の良いFWを使うことが多いが、伝送可能距離はFBよりも短い。 HD-SDI:FB, FW, HD 3G-SDI:FB, FW 12G-SDI: FB, FWの低減衰型が必要。また、ケーブル両端のBNCプラグも12G-SDI専用品が必要。 脚注
|
Portal di Ensiklopedia Dunia