シギ亜目(しぎあもく、学名 Scolopacida)は、鳥類チドリ目の亜目である。
現在の鳥類分類学では科名を語尾変化させ亜目名とするのが主流だが、先取権の原則から Limicoli Garrod, 1873 を使うこともある(ただし上科より上では先取権は必須ではない)。
Sibley & Ahlquist (1988) はシギ小目 Scolopacida とした。
系統
Baker et al. (2007)[1]; Matthew & Houde (2007)[2]より。
シギ亜目は、チドリ目の3亜目の1つで、姉妹群はカモメ亜目である。
シギ亜目からヒバリチドリ亜目 Thinocori(シギ科以外の全て)を分離し、シギ亜目をシギ科のみの単型とする説もある[3]。
分類史
チドリ目の亜目分類は Peters (1934) が長らく標準的であり、チドリ目(ミフウズラ科・クビワミフウズラ科を除く)はチドリ亜目 Charadrii・カモメ亜目 Lari・ウミスズメ亜目 Alcae に分けられていた。現在のシギ亜目はPetersのチドリ亜目に含まれていた。
Strauch (1978)[4]はそれと異なり、チドリ目(ミフウズラ科・クビワミフウズラ科を除く)をチドリ亜目・シギ亜目・ウミスズメ亜目に分けた。Strauchのシギ亜目は現在のシギ亜目とほぼ同じだが、当時はツル目とされていたクビワミフウズラ科は含まない。
Sibley et al. (1988) は、チドリ下目(チドリ目に当たる、ただしミフウズラ科を除く)をチドリ小目 Charadriida とシギ小目 Scolopacida に分けた。シギ小目は現在のシギ亜目と同じである。
出典
- ^ Baker, Allan J.; Pereira, Sérgio L.; Paton, Tara A. (2007), “Phylogenetic relationships and divergence times of Charadriiformes genera: multigene evidence for the Cretaceous origin of at least 14 clades of shorebirds”, Biol Lett. 3 (2): 205–209, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2375939/
- ^ Matthew, G. Fain; Houde, Peter (2007), “Multilocus perspectives on the monophyly and phylogeny of the order Charadriiformes (Aves)”, BMC Evolutionary Biology 7 (35), doi:10.1186/1471-2148-7-35
- ^ Berry, Lainie, Shorebird ecology and migration, Shorebirds 2020 Project, http://www.shorebirds.org.au/powerpoint/shorebird_migration_&_ecology_(FILEminimizer).ppt
- ^ Strauch Jr., Joseph G. (1978), “The phylogeny of the Charadriiformes (Aves): a new estimate using the method of character compatibility analysis”, The Transactions of the Zoological Society of London 34 (3): 263–345