コテージローフ

コテージローフ
ケント州ロチェスターにある伝統的なベーカリーで焼かれた小型のコテージローフ
種類	パン
発祥地	イングランド
Cookbook ウィキメディア・コモンズ

コテージローフ（英: Cottage loaf）は、イングランドを発祥とする伝統的なパンの種類である。

このローフは1個のローフの上にもう1個のローフを重ねていて、上の方がより小さいという特徴がある。その形状がフランスのブリオッシュやフィニステール県のpain chapeau（帽子パン）に似ている[1]。

このローフの名称と形状の起源については不明であるが、おそらくは何百年も前に遡るものと思われる[2]。著書『イギリスの酵母パンの作り方』でコテージローフについて述べたエリザベス・デイヴィッド（英語版）は、このローフの形状は旧式のパン焼き窯の「床面積」を節約する術として生じたのではないかという推論を立てている[1]。けれども、この名称が初めて文献に登場したのは19世紀半ばのことである[3]。以前は「コテージブリック」として知られている横長のパンを見つけることが可能であり、これはロンドン地区でよく見かけることができた[3]。

相対的に時間がかかって作るのが難しい上に、他の円形のパン同様に食パン用に薄切りにする（英語版）のには向いていないとの理由により、以前は見かけることができたコテージローフは現在のベーカリーではめったに見られなくなっている。

関連項目

• イギリスのパン一覧（英語版）

脚注

1. ^ Davidson, A. The Oxford companion to food, OUP, 2006, p.99
2. Cauvain, Stanley P.; Linda S. Young (2001). Baking problems solved. CRC Press. p. 270. ISBN 0-8493-1221-3. https://books.google.com/books?id=EY_IEkv4CDYC&dq=%22Cottage+loaf%22+bread&pg=PA270 
3. ^ Ayto, J. The glutton's glossary: a dictionary of food and drink terms, Routledge, 1990, p.80

外部リンク

• “English Cottage Loaf”. Chef2Chef. September 28, 2007時点のオリジナルよりアーカイブ。24 February 2007閲覧。
• “Bread Making Demonstration—Basic Bread: Cottage Loaf”. Chef Taylor Piercefield & RecipeTips.com. 24 February 2007閲覧。