『ゲンロン』(げんろん、英:Genron)は、日本で刊行されている批評誌[1]。株式会社ゲンロンにより2015年に創刊された。
沿革
2008年から2013年まで刊行された思想誌『思想地図』を継承した形で、批評家の東浩紀が2015年12月に創刊。創刊より継続して東浩紀が責任編集を務めている。2018年11月の『ゲンロン9』をもって第1期終刊。2023年3月発行の『ゲンロン14』より年2回刊行にリニューアルした。
刊行リスト
第1期
編集長は東浩紀。株式会社ゲンロンより刊行。
第2期
編集長は東浩紀。株式会社ゲンロンより刊行。
主な掲載企画
インタビュー
- (ボリス・グロイス)『アメリカの外ではスーパーマンしか理解されない』(訳・解題=上田洋子)
- (中沢新一)『種の慰霊と森の論理』(聞き手=東浩紀、ゲンロン2)
- (キム・ソンジョン)『博物館から庭へ——リアルDMZプロジェクトの哲学』(聞き手=黒瀬陽平+東浩紀、馬定延訳、ゲンロン3)
- (浅田彰)『マルクスから(ゴルバチョフを経て)カントへ——戦後啓蒙の果てに』(聞き手=東浩紀、ゲンロン4)
- (鈴木忠志)『人間は足から考える』(聞き手=大澤真幸+東浩紀、ゲンロン5)
- (ベルナール・スティグレール)『無限のゲームから意志と欲動の政治哲学へ』(聞き手=東浩紀、司会=石田英敬、ゲンロン6)
- (橋野桂)『経験装置としてのJRPG』(聞き手=さやわか+東浩紀、ゲンロン8)
- (イバイ・アメストイ)『ゲームは黒澤明を求めている』(聞き手=黒瀬陽平、ゲンロン8)
- (オレグ・アロンソン、エレーナ・ペトロフスカヤ)『レーニン、収容所、ポストモダニズム――ロシア現代思想概観』(聞き手=東浩紀、訳=上田洋子、ゲンロン8)
- (ユク・ホイ)『わたしは自分の問いに忠実でありたい」ポストモダンとアジアと哲学をめぐる対話』(聞き手=東浩紀 訳=伊勢康平、ゲンロン15)
- (イリヤ・フルジャノフスキー)『ユダヤとロシアのあいだで──バービン・ヤルの虐殺とソ連という地獄』(聞き手=東浩紀+上田洋子、ゲンロン16)
連載
- 『ダークツーリズム入門』(井出明)
- 『他の平面論』(黒瀬陽平)
- 『独立国家論』#1-10(速水健朗)
- 『日常の政治と非日常の政治』(西田亮介)
- 『韓国で現代思想は生きていた』(安天)
- 『新しい目の旅立ち』(プラープダー・ユン、訳=福冨渉)
- 『当事者から共事者へ』(小松理虔)
- 『ロシア語で旅する世界』(上田洋子)
- 『軍歌は世界をどう変えたか』(辻田真佐憲)
- 『タイ現代文学ノート』(福冨渉)
- 『賭博:夢:未来』(市川真人)
- 『イスラームななめ読み』(松山洋平)
- 『国威発揚の回顧と展望』 (辻田真佐憲)
- 『飛び魚と毒薬』(石田英敬)
- 『尖端から末端をめぐって』(梅津庸一)
- 『惑星的なものにかんする覚書』(ユク・ホイ、訳=伊勢康平)
- 『理論と冷戦』(イ・アレックス・テックァン、訳=鍵谷怜)
- 『日付のあるノート、もしくは日記のようなもの』(田中功起)
- 『中国における技術への問い――宇宙技芸試論 序論』(ユク・ホイ、仲山ひふみ訳)
- 『迂回路開発紀行』(高山明)
- 『芸術と宇宙技芸』(ユク・ホイ、仲山ひふみ訳)
- 『イスラエルの日常、ときどき非日常』(山森みか)
主な寄稿者
- 文学
- 佐々木敦(文芸評論家)
- 福嶋亮大(文芸評論家)
- 安藤礼二(文芸評論家)
- 市川真人(文芸評論家)
- 上田洋子(ロシア文学者)
- 貝澤哉(ロシア文学者)
- 鹿島茂(フランス文学者)
- 菊間晴子(日本近現代文学)
- 沼野充義(スラヴ文学者)
- 福冨渉(タイ文学研究)
- 松山洋平(イスラーム研究)
- 山森みか(イスラーム研究)
- 哲学・政治
- 歴史
- 作家
- 美術
- 社会科学
- 自然科学
関連項目
- 新現実(2002年~2008年に断続的に刊行された文芸・批評誌)
- 思想地図(2008年~2013年に刊行された批評誌。ゲンロンの前身となる雑誌)
- 批評空間(太田出版より発行されていた批評誌)
- 現代思想(青土社が刊行する批評誌)
- ユリイカ(青土社が刊行する批評誌)
脚注
- ^ 新・批評誌『ゲンロン』創刊のお知らせ (2015年4月29日)
外部リンク