ケマー・ベイリー=コール
ケマー・ベイリー=コール(Kemar Bailey-Cole、1992年1月10日 ‐ )は、ジャマイカ・セント・キャサリン教区出身の陸上競技選手。専門は短距離走。自己ベストは100mが9秒92、200mが20秒66。2013年モスクワ世界選手権男子4×100mリレーの金メダリスト、同大会男子100mのファイナリスト(4位)である。2012年ロンドンオリンピックと2016年リオデジャネイロオリンピックの男子4×100mリレーでも金メダルを獲得しているが、両大会とも予選だけの出場に終わっている。 経歴2012年6月のジャマイカ選手権男子100m決勝で10秒00(+0.1)をマークして5位に入り、ロンドンオリンピックのジャマイカリレー代表に選出されると、8月のロンドンオリンピック男子4×100mリレー予選でジャマイカチームのアンカーを務め[注 1]、37秒39をマークしての決勝進出に貢献した。決勝の出番はなかったが、ジャマイカが優勝したので予選を走ったベイリー=コールも金メダルを獲得した。9月7日のダイヤモンドリーグ・メモリアルヴァンダム男子100mでは9秒97(+0.3)をマークし、初めて10秒の壁を突破した[1]。 2013年6月のジャマイカ選手権男子100m決勝で9秒98(-1.2)をマークしてウサイン・ボルト(9秒94)に次ぐ2位に入り、モスクワ世界選手権のジャマイカ代表に選出されると、8月のモスクワ世界選手権では男子100mと男子4×100mリレーに出場した。男子100mは準決勝を9秒93(+0.4)の自己ベスト(当時)で突破し、決勝でも9秒98(-0.3)をマークしたが、3位のネスタ・カーターと0秒03差の4位でメダルを逃した。男子4×100mリレーでは決勝でジャマイカチームの2走を務め[注 2]、37秒36をマークしての金メダル獲得に貢献した。 2014年7-8月の英連邦競技大会(コモンウェルスゲームズ)に出場すると、男子100m決勝を10秒00(0.0)で制し、主要国際大会の100mで自身初となる金メダルを獲得した。男子4×100mリレー決勝ではジャマイカチームの2走を務め[注 3]、37秒58の大会記録を樹立しての金メダル獲得に貢献し、100mとの2冠を達成した。 2015年6月のジャマイカ選手権男子100m決勝で9秒97(+0.9)をマークして3位に入り、北京世界選手権のジャマイカ代表に選出されると、7月のダイヤモンドリーグ・セインズブリーズアニバーサリーゲームズ男子100m決勝では9秒92(-0.8)の自己ベストをマークした。しかし、この大会で両脚のハムストリングスを痛めると、北京世界選手権の直前の練習中にも痛めたため、北京世界選手権は欠場することとなった[2]。 2016年6-7月のジャマイカ選手権男子100mにはジカ熱に感染しながらも出場すると決勝まで進出し、10秒03(+0.7)で5位に入りリオデジャネイロオリンピック男子4×100mリレーのジャマイカ代表に選出された[3][4][5]。8月のオリンピックでは男子4×100mリレー予選でジャマイカチームのアンカーを務め[注 4]、37秒94をマークして2組2着での決勝進出に貢献した[6]。 2017年6月のジャマイカ選手権男子100mは予選で肉離れを起こし途中棄権に終わった[7]。 人物・エピソードウサイン・ボルトと同じクラブに所属し、体格が似ている点などから「第二のボルト」という声もあるが、ベイリー=コールは2013年のインタビューで「私は第二のボルトではありません。私はケマー・ベイリー=コールです。」という旨のコメントをしている[8][9]。 自己ベスト記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの
ダイヤモンドリーグダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。
優勝したダイヤモンドリーグの大会を記載(個人種目のみ)
脚注注釈
出典
外部リンク
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