クルエル・シスター
『クルエル・シスター』(Cruel Sister)は、イギリスのフォークロック・バンド、ペンタングルが1970年に発表した4作目のアルバム。 背景ペンタングルの過去の作品は、いずれも純粋なアコースティック音楽だったが、本作よりジョン・レンボーンがエレクトリック・ギターも弾くようになった[2][3]。「若かりし頃」は、ジャッキー・マクシーが無伴奏で歌った録音である[2]。LPレコードの片面を占める大作「ジャック・オライオン」は、バート・ヤンシュ名義のアルバム『自画像』(1966年)で取り上げられた曲の再演で、当時ヤンシュのヴァージョンをプロデュースしたビル・リーダーは、本作及び次作『リフレクション』(1971年)でペンタングルと共同作業をしている[3]。 反響・評価商業的には前作『バスケット・オブ・ライト』ほどの成功を収められず、全英アルバムチャートでは2週トップ100入りし、51位を記録するにとどまった[1]。 ロニー・D・ランクフォード・ジュニアはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「『クルエル・シスター』は、各メンバーの手腕と閃きを結合させ、活力に満ちた不朽のアルバムとして生み出された、彼らの芸術的な高みを示している作品である」と評している[2]。また、鮎沢裕之は本作の音楽性を「フォークやジャズなどの、ある種過激なまでのミクスチャーというスタイルから一転して、至極まっとうな英国トラッド・フォーク・サウンドへと変貌している」と位置付け、レンボーンのエレクトリック・ギターに関して「あくまでもジャズ的なトーンでヴァリエーションをつけるような使用法」と評している[3]。 収録曲全曲ともトラディショナル・ソングの翻案で、アレンジは1. 4. 5.がメンバー5人、3.がジャッキー・マクシー、バート・ヤンシュ、ジョン・レンボーンによる。
参加ミュージシャン
脚注・出典
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