クリス ヴェクター
クリス ヴェクター(クリス ベクター、KRISS Vector)は、アメリカ合衆国のクリス USA社(前:TDI社)が開発したサブマシンガンである。クリス スーパーV (Kriss Super V) という反動吸収システムが採用されている。 概要アメリカ軍が9x19mmパラベラム弾の威力に不安を感じ、かつてトンプソン・サブマシンガンやイングラムM10で使用され、高威力の.45ACP弾を使うサブマシンガン開発計画が軍内部で持ち上がった。しかし、.45ACP弾を使う場合は発射時の反動が大きいという問題があった。そこで、クリス USA社(前:TDI社)とピカティニー造兵廠が共同開発を行い、そこで誕生したのがクリス スーパーVという反動吸収システムであり、これを組み込んで誕生したのがクリス ヴェクターである。 このメカニズムはトリガーとマガジンの間に内蔵されているV字型の機構にある。通常、発砲時の最大圧力を経て発生する反動は後方へ強く掛かり、ボルトの後退にはある程度のスペースを要するが、本銃は後退を開始する際にボルト後部にある制御カムと連動するスライダーが下降を開始することによって反動の伝達を下へ逃がすと同時に後退空間を省スペース化する構造となっている[1]。これによってグリップ位置をボルトのすぐ後ろ且つ、銃身の軸線(ボアライン)よりも高い位置に配置可能となったことで反動を上から抑え込む腕の力がより強く伝わる射撃姿勢になり、これらが総合的に機能することで大きな反動抑制力を得ている。 また、アンビタイプのセレクターレバーやピカティニー・レール、フォアグリップを標準で備え、アイアンサイトは光学照準器を取り付ける際の邪魔にならないよう考慮されている。マガジンは専用の17発・30発が存在するが、グロック21のマガジンも使える。 使用弾薬に関しては当初の開発目的である.45ACP弾のみであったが、Gen2型からは9mmパラベラム弾や10x25mmオート弾、.40S&W弾、.357SIG弾、9x21mm弾がバリエーションに加わり、後に22口径モデルも登場した。 バリエーション
ヴェクターSMG以外のモデル登場作品
クリス ヴェクターの登場作品を表示するには右の [表示] をクリックしてください。 映画・ドラマ
漫画・アニメ
小説
『野良犬ガンスリンガー 転生したから今度こそ平和に暮らしたいのに、死を望む神が俺を逃がしてくれない』 ゲーム
映像資料YouTubeより。クリス・ヴェクターの最大の特徴である反動制御システムが効果的に作用している事が理解できる映像資料へのリンクである。 出典
外部リンク
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