クビワコウモリ
クビワコウモリ(首輪蝙蝠、Eptesicus japonensis)は、哺乳綱コウモリ目(翼手目)ヒナコウモリ科クビワコウモリ属に分類されるコウモリ。オオコウモリ科のクビワオオコウモリと混同しないよう注意。 分布日本固有種[1][a 2]。種小名japonensisは「日本産の」の意。 石川県、岐阜県、埼玉県、静岡県、栃木県、富山県、長野県、福島県、山梨県で発見例がある[2]。1989年に乗鞍高原で繁殖集団の発見例があり[1]、野麦峠周辺でも繁殖している可能性がある[2]。 形態体長5.5-6.5センチメートル[1][a 2]。尾長3.5-4.3センチメートル[1][a 2]。前腕長3.8-4.3センチメートル[1][a 2]。体重8-13グラム[1][a 2]。体色は黒褐色で、上毛の先端は薄褐色や白だが金属光沢がある個体もいる[1]。頸部の毛衣がやや薄色で、輪状に見えることが和名の由来になっている[3]。 分類1951年に初めて、1953年に2例目が共に長野県で採集されて以降、1970年に富士山(1979年にも採集例あり)で採集されるまで採集例がなかった[2]。 生態夜行性で、日没後に飛翔して採食を行い日没前には隠れ家に戻る[1]。昼間は樹洞、壁板の下や屋根裏などで休む[1]。乗鞍高原の家屋で発見された繁殖集団は100頭以上の群れを形成していた[1][a 2]。冬季の観察例はないが、晩秋から冬眠すると考えられている[1]。 メスのみで群れを形成し出産・保育を行う[1]。初夏に1回に1匹の幼獣を産むと考えられている[a 2]。生後1か月で飛翔できるようになる[1]。 種の保全状態評価森林伐採や湿地開発による生息地の破壊などにより、生息数が減少していると考えられている[a 2]。 参考文献
脚注
関連項目外部リンク
|