カレン民族同盟/カレン民族解放軍平和評議会
カレン民族同盟/カレン民族解放軍平和評議会(カレンみんぞくどうめい/カレンみんぞくかいほうぐんへいわひょうぎかい、英語: KNU/KNLA Peace Council、略称: KPC)は、ミャンマーのカレン族による武装組織である[1]。 歴史2007年1月30日、カレン民族解放軍(KNLA)第7旅団長ティマウンは独自に和平交渉を行った結果、カレン民族同盟(KNU)を追放された。同月31日、KNUを追放されたティマウン准将は部下80人を引き連れてトココー村にてKPCを設立した[2]。KPCは分裂元のKNUやKNLAの一部でもなく、関係組織でもない。 2009年以降、KPCは軍事政権により、国境警備隊(BGF)へ改組するよう要求されていたが、この要求を受け入れなかった[3]。 KPCは2012年に州レベル停戦合意に署名し[4]、2015年に全国停戦合意に署名した[5]。 2014年10月、KPCおよびKNLA、KNDO、DKBAからなるコートレイ武装隊を結成するという声明がなされたが、KPCはこの計画に署名したラクレム牧師とタイガー大佐を追放した[6]。 2020年、KPC創設者のティマウンが死去した[7]。ボー・ミャの次男であるネソミャがKPCの指導者となっていたが、2021年8月にCOVID-19により死亡した[8]。現在はノーカパトゥー(ティマウンの娘)が書記を務めている[9]。 KPCはKNU、BGF、DKBA、NMSPなどの武装勢力とともに、2023年1月に軍事政権が撤退したパヤトンズーを統治している[10]。 組織構成第707大隊と第708大隊の2個大隊が組織されている[9]。結成当初は第701大隊から第709大隊(第702大隊は欠番)までの8個大隊が存在した[11]。 対外関係2016年3月、KPCを含む全国停戦合意署名勢力は和平プロセス主導チーム (Peace Process Steering Team: PPST)を結成した。しかし2021年のクーデター後、カレン民族同盟やチン民族戦線などの反クーデター勢力が離脱したため、PPSTは機能不全に陥った。2024年3月、シャン州軍 (南)のヨートスックが主導する7EAO同盟がPPSTを継承する形で結成された。KPCは7EAO同盟に加盟している[12]。 経済活動KPCは学校や診療所、橋梁や道路建設といった社会インフラの開発を行っている。この他に、ミャワディからパアン、タウングー間で物資輸送とバス運行を行っている[13]。KPCはゴムプランテーション経営や国境貿易を行っており、チーク材伐採、鉱山開発、観光のための調査と貿易のライセンスを要求している[14]。 人権侵害2018年10月から2019年11月にかけて、パアン地区とドゥプラヤ地区においてKPCによる殺人、物理的暴力、恣意的拘束、土地没収が報告されている[15]。 脚注
参考文献
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