オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜
『オン・ザ・ロード〜不屈の男、金大中〜』(おんざろーど ふくつのおとこ きむでじゅん、原題:길위에 김대중、英題:Kim Dae Jung on the Road)は、2024年公開の韓国のドキュメンタリー映画。韓国元大統領の金大中の1987年の大統領選挙直前までの半生をたどった作品である[4][5][6]。 概要2013年、金大中追悼事業会のチョン・ジンベク会長は金大中平和センターに金大中のドキュメンタリーの制作を提案した。金大中の妻の李姫鎬の承諾を得たのち、プロジェクトが始まった[6]。李姫鎬は2019年6月10日に死去。そしてこの年、チョン会長は『接続 ザ・コンタクト』や『JSA』などのヒット作を制作したミョンフィルムにサポートを依頼した[6]。監督を打診されたのはドキュメンタリー作家のミン・ファンギだった。しかし1968年生まれのミン[2]にとって、1987年の大統領選挙における野党統一候補化の失敗の傷は大きく(金大中、金泳三、金鍾泌の3人が出馬した結果、与党の盧泰愚が当選した)、当初は引き受けるのを躊躇したという[7][8]。ミンはひとまず、2018年に自殺した国会議員の魯会燦のドキュメンタリー映画『노회찬6411』の演出にとりかかった。同作は2021年10月に公開された。 ミンが気持ちを変えたのは金大中が1987年に光州市を訪れた際の映像を見たときだった。「歓迎する市民の姿に衝撃を受けた。どうしてこれほどまで人々を熱狂させるのか知りたいと思った」という[4]。制作会社にはミョンフィルムのほかシネマ6411が加わり、同社代表のチェ・ナギョンがプロデューサーを務めた[6][9][注 1]。2022年から制作チームは1700時間分の映像資料を1日12時間ずつ5ヶ月間検討し、映画の方向性を決めた[7][8]。 一般公開にさきがけて、世界各国で自主上映会が行われた。2024年1月5日には南アフリカ共和国のヨハネスブルグで、1月6日には米国のフィラデルフィアとカナダのトロントで上映された[1]。1月8日には日本でも金大中財団海外委員会日本支部の主催により、新宿で無料試写会が開かれた[1]。 2024年1月10日、本国で一般公開された[3]。原題の『길위에 김대중(道の上に金大中)』は、「私は常に道の上にいた。呼ばれればどこにでも行った」という金大中自身の言葉からとられた[5]。上映された映画館も上映回数も少なかったが、全国で約13万人の観客を動員した[10]。 同年8月、続編の製作が『大統領金大中』とのタイトルで本格的に始まったと韓国で報じられた。監督はチョン・ソンフン[10]。 同年11月1日、日本で一般公開された[2]。日本での公開に当たり、チャン・ヒョンソンによるナレーション[9]はソウジ・アライによる日本語のナレーションに差し替えて再編集された。また、上映時間はオリジナル版より3分長い[3][2]。 脚注注釈出典
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