エンジニアブーツエンジニアブーツ(英:Engineer Boots )とは、主にエンジニアに用いられていたワークブーツや安全靴の一種である。 特徴靴紐は、作業者が足下のモノに紐を引っ掛ける恐れがあるため除外され、替わりにベルトが甲からくるぶしあたりについている。ベルトにはバックルが足の外側に配置され、ベルト長を調整できるようにしている。 上述のベルトの他に、次のような特徴を持つことが多い。
歴史エンジニアブーツはアメリカ合衆国で生まれた作業用ブーツである。起源には二つの説がある。 ひとつは1937年にウィスコンシン州、チペワホールズ市の靴メーカーChippewa Shoe Manufacturing Company(現在のチペワ)が細身の乗馬用靴として現在のエンジニアブーツのスタイルを持つ「イングリッシュ ライディング ブーツ(English Riding Boot)」を作成した。このブーツは大手百貨店のシアーズがチペワエンジニアーズとして発売し、最初は土地測量技師達が使用した。このあと、このブーツがエンジニアブーツと呼ばれるようになったとされる。[1] もうひとつはオレゴン州ポートランドに拠点を持つWest Coast Shoe Company (現在のウエスコ)が1938年に最初のエンジニアブーツを作成したとされる。このエンジニアブーツは第二次世界大戦時にポートランドの造船所の作業員のために作成されたとされる。[2] 1950年代から1960年代のアメリカの若者文化において、エンジニアブーツが重要なアイテムとなっている。当時の暴走族文化を描いた1953年の映画『乱暴者』(原題:The Wild One)では主人公はライダースジャケット、ジーンズ、エンジニアブーツという出立ちである。このスタイルは現在のバイカー達にも愛されている。 その後、ビリー・ジョエルは『イタリアンレストランで』(原題:scenes from an italian restaurant)でレザージャケット、ジーンズ、エンジニアブーツを着ていた青春時代を歌い、エンジニアブーツが広く知られるようになった。 ファッションアイテムとして最近では、安全靴としてではなくファッションの一部として取り入れられている。 アッパーに起毛素材や高級な皮革を用いてファッション性のみを追求した、もはや安全靴の域を脱したエンジニアブーツもある。 また、その安全性とファッション性から、オートバイの運転時に履かれることもある。オートバイ専用のライディングシューズに比較すれば、防御カップの存在やソールの堅さがクラッチ操作に必ずしも向いていないこと、転倒時のケガ防止のための専用のプロテクターをもたないこと、重量があることなど弱点はあるが、低価格のものが多いこと、デザイン性に優れたものが多いこと、胴の内側に紐やベルトがないため運転の邪魔にならないこと、さらに丈夫な革が事故時の怪我からライダーを守ること、耐候性に優れることなど、一般の運動靴や革靴などと比較してオートバイの運転に適したブーツである。このため、1950年代から1960年代のアメリカ合衆国で暴走族がエンジニアブーツを使用し、現在もエンジニアブーツには不良的、反社会的なイメージがある。 注意点エンジニアブーツはもともと作業用に作られたものなので、次のことに留意しておく必要がある。
製造会社エンジニアブーツは同タイプのデザインの物がさまざまな会社から発売されている。メーカーを値段別に分けると次のようになる。 安価
価格としては普通
高価
非常に高価 脚注関連項目外部リンク |
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