ウキアゼナ
ウキアゼナ(浮畔菜、学名: Bacopa rotundifolia)は、北米原産の帰化植物である。一年草の浮葉から湿生植物で、水面を染めるように広がる。 分布北アメリカの温帯域原産[2]。中国、ヨーロッパの温帯域で野生化している。 日本では、1954年(昭和29年)に岡山県一宮町(現:岡山市北区)で難波早苗が採取したことが1966年(昭和41年)に報告されたほか、1965年(昭和40年)に山崎敬が兵庫県尼崎市と大阪府豊中市の所産を報告した[2]。さらに愛知県名古屋市からも報告されて帰化し[2]、その後中部地方以西の本州、四国、九州に広がった。河川や、流れの緩やかな水路、水田などに生育する[3]。岡山県ではイグサ田の中に多く見られる[2]。 特徴茎は水中に沈み、枝は分岐しながら地上や水面を匍匐し、長さ20 - 60センチメートル (cm) になり[2]、毛が多く生える。湿地に生える場合は茎が直立する[2]。茎内部には通気孔がよく発達している[2]。葉は無柄で対生し、円形から倒卵形、地上生のものはへら形で[2]、長さ1.5 - 3.5 cm、幅1 - 3 cm。気室があるため質は厚く、葉脈が7 - 13脈ほど掌状に伸びる[2]。 花期は秋(8 - 10月)[2]。上部の葉腋から5 - 18ミリメートル (mm) の花柄が1 - 4個出て、径8 mmの白色から淡紅色の花をつける[2]。花筒は長さ8 - 10 mm、上部で5つに裂け、列片は卵形をしている[2]。雄しべは4本で花糸は極短く、雌しべは1本で甚だ短い[2]。萼は5個、楕円形で先は鈍く、長さ4 - 5 mm、幅1.5 - 2 mm。無毛で、外側の2個は内側の3個よりも幅が広い。果実(蒴果)は球形で長さ約5 mmで、0.25 mm小さな種子が多数詰まっている[2]。オトメアゼナと混同されるが、オトメアゼナは沖縄県でのみ帰化しており、葉は卵形。[3][4] 脚注
参考文献
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