りょうけん座RS型変光星りょうけん座RS型変光星(RS Canum Venaticorum variable)は、変光星の種類である。近接連星であり[1]、活発な彩層を持つため大きな恒星黒点が見られる。これらの黒点は、観測光度を変化させると考えられている。黒点の変化と連星の軌道周期によって光度が変化するため、その変化は年単位である。また、食連星によって光度が変化するものもある。光度の変化は、通常0.2等級程度である。 オットー・シュトルーベ(1946年)は最初にこのグループに気付いたが、公式に最初にりょうけん座RS型変光星の観測的性質の基準を作ったのはオリバー(1974年)である。今日使われている定義は、ホール(1976年)による[1]。 りょうけん座RS型変光星は、以下の5つのサブグループに分けられる。
りょうけん座RS型変光星の光度曲線は、食の他に奇妙な半規則性の構造を見せる。この構造は、光度曲線の変形波と呼ばれる。イートンとホール(1979年)は、変形波を作る最も単純な機構は、太陽黒点に相当する、光球の暗く活発な領域である「恒星黒点」であることを示した。このような黒点は、それ以来、多くの恒星系で間接的に観測されている[2]。 彩層の活動は、Ca II HとKの輝線から推測され、またHα線も彩層の活動と関連付けられる。X線放射は、コロナ領域の活動の残骸として知られており、紫外線放射は、太陽からの類推で、遷移層の活動と関連付けられることが知られている。太陽のこれらの領域は強い磁場を持ち、黒点活動は磁場の強い領域の周りでより促進される。 いくつかのりょうけん座RS型変光星は、X線源や電波源であることが知られている。電波の放射はジャイロシンクロトロンによるもので、磁場の存在を示す数少ない直接の証拠となっている。X線光度はLx >> 1024の桁である。放射は、太陽からの類推で T ~ 107 Kに達する高温のコロナからであると考えられている。 りょうけん座RS型変光星の別のサブグループは、スピッツァー宇宙望遠鏡で赤外超過の放射があることが知られている[3]。 出典
関連文献
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