さっぽろ地下街さっぽろ地下街(さっぽろちかがい)は、札幌市中央区に広がる2つの地下街。大通駅を起点に、大通公園の地下を東にさっぽろテレビ塔まで続くオーロラタウンと札幌駅前通の地下を南にすすきの駅まで続くポールタウンとからなる[1]。1972年札幌オリンピックに向けた札幌市営地下鉄建設に合わせて建設された。地下空間の発展は、積雪寒冷地にある札幌の市街形成の特徴のひとつでもある[2]。 両地下街と札幌大通地下駐車場は札幌都市開発公社(さっぽろとしかいはつこうしゃ)が管理運営している。 さっぽろ地下街にはポイントプログラムとなる「さっぽろ地下街POINT CLUB」があり全店で楽天Edy・SAPICAが使用できるほか(一部使用除外店あり)、iDにも対応している。 沿革開業地下街誕生のきっかけは、狸小路商店街に面するサンデパートにおいて、1964年(昭和39年)春に札幌駅前通の拡幅が決まった際、お年寄りや子供たちが狸小路3丁目から狸小路4丁目を1回の青信号で渡り切れなくなるのではないか、それならば地下に連絡道路を作って安全に渡れるようにしようと話題になったことが発端であるという[3][4]。また当初は架橋式の連絡路を建設する案も構想されていた[4]。 この地下道構想は札幌冬季オリンピックの1972年(昭和47年)開催が決定して地下鉄の建設工事が進む中、地元商店街が地下道も合わせて建設しないと実現しないと認識したため、1968年(昭和43年)に「地下歩道建設期成会」を結成して当時の建設省へ陳情を開始した[3]。翌年には「札幌地下道造成促進協議会」が発足し、建設省指導の下で計画を進めた[3]。建設省の方針は、地下街の建設と運営主体は公共性を考慮して公社が望ましいこと、大規模な地下駐車場を併設することなどであった[3]。そして、公的資金を投入した「札幌都市開発公社」を設立し、地下鉄の上にポールタウン、大通地下駐車場の上にオーロラタウンを建設する全体構想がまとまり、着工からわずか1年半という早さで札幌オリンピックの前年(1971年(昭和46年))に完成して営業開始にこぎつけた[3]。 年表
札幌都市開発公社
札幌都市開発公社は、さっぽろ地下街と札幌大通地下駐車場を管理運営している株式会社。設立当時、地下街運営会社には公的資本が51%以上必要だったことから地元小業者が保有し、札幌商工会議所が議決権を保有する名義株を用い札幌商工会議所が51%の5,100万円を出資した[4]。 年表
施設オーロラタウン
オーロラタウン(AURORA TOWN)は、札幌市営地下鉄大通駅を基点として大通西1丁目に広がり[17]、さっぽろテレビ塔に接続する延長310 mの地下街(地下歩道)[16]。並行している地下鉄のコンコースは丸井今井札幌本店(大通館)などに直結しているほか、東へ延びて札幌市営地下鉄東西線バスセンター前駅に連絡している。「北1西1地区」の再開発に伴い、西2丁目地下歩道の延伸を計画している[18]。
かつてはオーロラガーデン(現在のオーロラプラザ付近)に幅14.6 m、高さ3.5 mのオーロラの滝があり、滝つぼの池には67本の噴水を上げ7色の照明によりオーロラの模様を描いていた。中央広場の通路には人口の小川である長さ40 m、幅2 mの「よろこびの川」があり[19]、160本の噴水をW型に配置し、彫刻が設置されていた。1972年(昭和47年)には「愛の鐘」「希望の鐘」の設置をきっかけに鐘に向かいコインを投げ込む人も現れ年平均60万円が投げ入れられ、社会福祉施設や災害義援金に寄付された[4]。通路の混雑などにより1980年(昭和55年)によろこびの川は撤去され、のちにオーロラの滝もイベント会場となっている。また小川の両端にあった女神像2体はオーロラプラザ内に移設された[4]。 さっぽろ地下街開業から半世紀となる2021年(令和3年)11月16日、滝や人工池があった場所に、3枚のパネルを連結させた道内最大級の大型LEDビジョン(縦2.7 m、横14.4 m)が設置されることになった[15]。 ポールタウン
ポールタウン(POLE TOWN)は、札幌市営地下鉄大通駅を基点としてすすきの駅をつなぐ延長400 mの地下街(地下歩道)[16][17]。北海道旅客鉄道(JR北海道)札幌駅北側から札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)・ポールタウンを通ってすすきの駅までの1,900 mがほぼ直線でつながっており、日本国内で最も直線距離が長い地下通路(地下道)になっている[2]。地下街からは札幌PARCO、札幌ZERO GATE、モユクサッポロ、札幌ナナイロ、狸小路商店街、アルシュ、札幌千秋庵製菓、ウインズ札幌A館に直結している。
札幌大通地下駐車場大通公園の直下にあり、オーロラタウンや札幌市営地下鉄大通駅に連結している。地下街と直結する身障者対応エレベーターを設置している。
イベント札幌市では1963年(昭和38年)に第1回「さっぽろ菊花展」が開催され、第5回から「さっぽろ菊まつり」となり、1974年(昭和49年)から札幌地下街が会場となった[10]。2011年(平成23年)からは札幌駅前通地下広場が主会場となっている[10]。 関連作品楽曲
映画
脚注注釈出典
参考資料関連項目外部リンク
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