きらきら星変奏曲フランスの歌曲『ああ、お母さん、あなたに申しましょう』による12の変奏曲(独: 12 Variationen über ein französisches Lied "Ah, vous dirai-je, maman")ハ長調 K. 265 (300e) は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したピアノ曲である。主題に用いられた旋律から、日本では『きらきら星変奏曲』(きらきらぼしへんそうきょく)の愛称で親しまれている。 概要本作は、主題に当時流行していたフランスの歌曲『ああ、お母さん、あなたに申しましょう』( "Ah! vous dirai-je, maman" )の旋律を用いていることから、かつてはモーツァルトがパリに滞在していた1778年の4月から9月にかけて作曲されたものと推測されていたが、モーツァルトの筆跡研究で有名な音楽学者のヴォルフガング・プラース(Wolfgang Plath)によれば、本作の自筆譜の分析を行ったところ、1781年から82年頃にウィーンで作曲されたものと推測され、現在ではこの説が有力となっている[1]。 楽譜は1785年に出版され、弟子のヨーゼファ・バルバラ・アウエルンハンマーに献呈されているが、モーツァルトのピアノのための変奏曲は『デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調』(K. 573)を除いて全て生前に出版されており、このことからも変奏曲が非常に人気のあるジャンルだったことが窺える。 主題に用いられた歌曲は後に童謡『きらきら星』として知られるようになったため、日本では『きらきら星変奏曲』の愛称で呼ばれるようになったが、『きらきら星』の歌詞が書かれたのはモーツァルトの死後のことである。また、あくまでもモーツァルトは既存の歌曲の旋律に基づく変奏曲を書いたのであり、この旋律そのものの作曲者ではない。 曲の構成
ハ長調、4分の2拍子。主題と12の変奏で構成され、演奏時間は約12分。
備考
脚注
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