おれのなつやすみ
『おれのなつやすみ』は、2002年12月30日に同人ブランド私立さくらんぼ小学校が製作したアダルトゲームである。本項では、シリーズ作品についても合わせて説明する。 概要私立さくらんぼ小学校の作品の中では、従来のジュブナイル路線ではなく、エロ萌え路線として成功した作品[1]として知られる。但し、苦魔鬼は「エロ萌え路線に専念するつもりはない」と語っており、本シリーズも本編は2作のみ、以降は単なるエロ萌え路線ではなく、女の子視点の導入などによる新しい路線「ロリータ路線」に転向している。 これまでシナリオエンジンには独自エンジンである「ransel(ランドセル)」が使われていたが、本シリーズ中の『おれのなつやすみ2』で汎用エンジンの吉里吉里を使用[2]、それ以来、後続作品でも継続して吉里吉里を使っており、その意味でもターニングポイントの一つとなる作品シリーズである。また、本シリーズは後に、シリーズ作品をひとまとめにしたリニューアルDVD版『おれのなつやすみ DVD-BOX』として発売されているが、当初「ransel」が用いられていた『おれのなつやすみ』『おれのなつやすみ番外編』も、リニューアルの際には吉里吉里で組みなおされて収録されている。 また、名前の似て非なるプレイステーション用ソフト「ぼくのなつやすみ」としばしば混同される。 シリーズ作品
おれのなつやすみシリーズ第1作である。本作の制作に当たり、エロ萌えでなければロリゲーではないという流行に乗って作成したと苦魔鬼は語っている。 あらすじ主人公の母親が出産で入院することとなり、父親も単身赴任中であったため、主人公は明音島にある親戚の家に預けられることになる。親戚の家で3年ぶりに会った2人の従妹「亜理朱」「花梨」は、主人公に積極的に迫ってくるのだった。家に帰るまでの約1週間、主人公は楽しい夏休みの思い出を作っていくこととなる。 登場キャラクター
システム本作ではMAPシステムが設けられている。滞在初日と滞在2日目は導入パートであり、ゲーム本編は滞在3日目から(タイトルで「いきなりげーむ」を選択すれば滞在3日目から始めることが可能)となる。滞在3日目から8日目までの間、日中4回(AM10時、PM0時、PM2時、PM4時)、MAPを用いて明音島内の移動先を選択することができる。移動した選択先には「アイテム入手イベント」「従妹たちとの接触イベント」が設けられている場合がある。 「アイテム入手イベント」は「エロ本」「ブラジャー」などのエロアイテムを拾うというイベントである。拾ったエロアイテムをゴリゾウに届けることで、アイテムに応じてゴリゾウから代わりのエロアイテム(エロ漫画や官能小説など)を入手することができ、それによって「脇ズリ」「机の角オナニー」「裸エプロンプレイ」などのエロ知識を覚えることが可能である。エロ知識を覚える際には覚えたエロ知識が赤字で大きく表示され、以降、「従妹たちとの接触イベント」でエロ知識を実技に活かすことが可能になる。なお、覚えたエロ知識は「亜理朱」「花梨」いずれ向けであるかが事前に決まっている。 「従妹たちとの接触イベント」は、「アイテム入手イベント」で入手したエロ知識を実技に活かすイベントとなっている。但し、対応する「アイテム入手イベント」を発生させていない場合は「従妹たちとの接触イベント」は発生しないようになっている。また、「従妹たちとの接触イベント」のこなし方によって、エンディングが若干変化するようになっている。 本作のシナリオエンジンはransel(ランドセル)であるが、『おれのなつやすみDVD-BOX』に収録されているものは吉里吉里で組み直したものとなっており、スケジュール帳という機能が追加されている。MAP選択画面から呼び出すことができ、滞在中の日時と移動先の場所が表形式で示されている。「アイテム入手イベント」「従妹たちとの接触イベント」に遭遇すると、そのイベントの発生日時と場所がスケジュール帳に自動で記録されるようになっているため、一度発生させたイベントはスケジュール帳を見ることで発生条件を確認可能である。
おれのなつやすみ2シリーズ第2作。本作より吉里吉里を使用、本シリーズ以降の作品も吉里吉里が主流となっており、ターニングポイントとなる作品の一つである。前作よりもヒロインの年齢設定を下げている。 主題歌の「夏休みとお兄ちゃん♪」は萌え電波ソングとして知られており、「笑える電波ソングを集めるガイドライン」においてゴールド殿堂入りの曲となっている。曲の中の「ちゅぴちゅぱぁ」は、曲および作品の代名詞としても知られる。 あらすじ夏休みのある日、親戚の娘達を1週間預かることになる。1つ違い(=5年生)の女の子2人と聞いて張り切って迎えに行った主人公だったが、確かに1つ違いの姉妹(7歳と6歳)であった。しかも、主人公の母も、趣味の書道で賞を取ったことから、1週間旅行に出かけてしまう。こうして、1週間もの間、女の子2人のお守りをすることになってしまうのだった。 登場キャラクター
システム基本的なシステムは、前作同様である。前作と異なる点は、以下の通りである。
おれのなつやすみ番外編本作はゲームというよりは回想シーン集という形式となっており、第1作のファンディスク的な作品となっている。 舞台は第1作同様、親戚の家。主人公が第1作の翌年の夏休みに、親戚の家に遊びに行く(2人の従妹に会いに行く)というストーリー展開となっている。作品内容は、オープニングストーリーの後、9種類の回想シーンの中からお好みの回想シーンを選択(繰り返して選択可能)、その後どれか回想シーンを選択すると登場する、10種類目の回想シーンである「お別れの日」を選択すると、エンディングストーリーと共にゲーム終了となる。エンディングストーリーの内容は回想シーン選択に左右されることはない。なお、タイトルで「いきなりげーむ」を選択することで、オープニングストーリーをスキップして、回想シーン選択からゲームを始めることも可能となっている。 回想シーンを選択している際は、その回想シーンの概要を「亜理朱」と「花梨」が朗読調に解説してくれる演出となっている。
おれのなつやすみDVD-BOX再発売希望の声を受けて作成されたリニューアルDVD版である[3]。前述のとおり、『2』以外の作品は吉里吉里で作り直している。また『1』を作り直すにあたって、スケジュール帳機能が追加されているなど、システム面の改良が見られる。また、設定原画集『なつやすみの手引き』(60ページの冊子)なども盛り込んだ豪華仕様となっている。 スタッフ脚注
外部リンク
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