『QED 六歌仙の暗号』(キューイーディー ろっかせんのあんごう)は、高田崇史による推理小説。QEDシリーズの第2作である。
出版履歴
あらすじ
七福神にまつわる連続怪死事件のため、七福神研究は禁止されていた明邦大学。平成5年5月、兄の意志を引き継いだ斎藤貴子は七福神の調査を開始する。そして、桑原が六歌仙と七福神の関係を解き明かす。
登場人物
- 桑原 崇(くわばら たかし)
- 通称、タタル。萬冶漢方(漢方薬局)勤務の薬剤師。先に京都に来ていた奈々と貴子を連れ、七福神について調べる。
- 棚旗 奈々(たなはた なな)
- ホワイト薬局勤務の薬剤師。GWに行われる製薬会社主催の薬草園研修旅行で京都を訪れる。
- 小松崎 良平(こまつざき りょうへい)
- 熊に似た佇まいから通称は、熊つ崎。この当時は、下っぱジャーナリスト。佐木教授の事件を追って、京都にやってくる。
明邦大学
- 斎藤 貴子(さいとう たかこ)
- 明邦大学文学部4年。亡兄の遺志を継ぎ、卒業論文に大学で禁止されてきた七福神について書くことにし、桑原に協力を求め、京都に向かう。実家は鎌倉で、奈々の実家とも近い。
- 斎藤 健昇(さいとう けんしょう)
- 貴子の兄。貴子より3歳年上。卒業論文で七福神について調べている途中、鞍馬の山中で崖から転落死した。
- 木村 継臣(きむら つぐおみ)
- 明邦大学文学部民俗学研究室助教授。頑固すぎて生徒からの評判は悪かったが、健昇のことはかわいがっていた。実家は京都・貴船。佐木とは家族ぐるみの付き合いがあった。
- 佐木 泰造(さき たいぞう)
- 明邦大学薬学部教授。七福神巡りが趣味。ふくよかで、あだなは「布袋さん」。研究室で何らかの毒物の研究をしている最中、何者かに毒殺される。
- 星田 秀夫(ほしだ ひでお)
- 明邦大学薬学部薬理学研究室助手。佐木の遺品のノートを自宅で見ていた時、何者かに刺殺される。
木村家
- 木村 綾乃(きむら あやの)
- 継臣の妹。継臣より6歳年下。病弱のため、実家の貴船で暮らす。
- 木村 涼子(きむら りょうこ)
- 継臣の母。
- 木村 しづ(きむら しづ)
- 継臣の祖母。和歌山県高野口出身。
警察
- 岩築 竹松(がんちく たけまつ)
- 警視庁警部。
- 堂本 素直(どうもと すなお)
- 警視庁の刑事。
- 村田 雄吉(むらた ゆうきち)
- 京都府警捜査一課警部補。岩築の知り合い。本作から7年後を描いたシリーズ第19作『QED ~flumen~ 月夜見』にも登場しており、警部に昇進している。また「神の時空シリーズ」や5年後を舞台とする『鬼門の将軍』でも名前が語られている。
- 中新田 務(なかにいだ つとむ)
- 京都府警巡査長。村田の部下。『月夜見』では巡査部長に昇進している。
関連項目