Leaflet
Leafletは広く使われているWeb地図のためのJavaScriptライブラリである。 2011年に最初にリリースされた[3]。 モバイルとデスクトップのプラットフォームのほとんどに対応し、HTML5とCSS3に対応している。 OpenLayersやGoogle Maps APIとともに最も人気のあるJavaScript地図ライブラリの一つであり、FourSquare、Pinterest、Flickrなどの有名なサイトで使われている。 Leafletを使うと、GISの知識のない開発者でも容易にタイルベースのWeb地図を表示できる。またGeoJSONから地物データを読み込んでスタイリングしたり、インタラクティブなレイヤーを作ることができる(クリックするとポップアップが表示されるマーカーなど)。 LeafletはVladimir Agafonkinによって開発されている。Vladimir Agafonkinは2013年からMapboxに加わっている [4]。 使用例Leafletの典型的な使い方としては、spanやdivなどのHTML要素にLeafletの"map"オブジェクトをバインドする。 そしてそのmapオブジェクトにレイヤーやマーカーを追加する。 // "map" divに地図を作成し、指定した場所とズームで表示する
var map = L.map('map').setView([51.505, -0.09], 13);
// OpenStreetMapタイルレイヤーを追加する
L.tileLayer('http://{s}.tile.osm.org/{z}/{x}/{y}.png', {
attribution: '&copy; <a href="http://osm.org/copyright">OpenStreetMap</a> contributors'
}).addTo(map);
変数 機能Leafletは基本機能としてWMS(Web Map Service)レイヤー、GeoJSONレイヤー、ベクターグラフィックスレイヤー、タイルレイヤーに対応している。 プラグインを使うとそれ以外にも多くのレイヤーに対応できる。 Leafletの基本的な表示モデルは、他のWeb地図ライブラリと同様に、1個のベースマップとその上に表示される0個以上の半透明のオーバーレイ、0個以上のベクターオブジェクトからなる。 構成要素Leafletの主なオブジェクトのタイプは次の通りである: [5]
他に様々なユーティリティクラスが存在する(地図投影のためのインターフェイスクラス、変形、DOMの操作など)。 GISフォーマットへの対応状況Leafletは少数のGIS標準フォーマットに対応しており、それ以外への対応はプラグインによって実現されている。
ブラウザ対応状況Leaflet 1.3.4(2018年現在)はデスクトップでChrome, Firefox, Safari 5+, Opera 12+, IE 7-11、モバイルにおいてSafari for iOS 7+、Android browser 2.2+, 3.1+, 4+、Chrome for mobile、Firefox for mobile、IE10+ for Win8 devicesをサポートしている。 他の地図ライブラリとの比較LeafletとOpenLayersはどちらもオープンソースでクライアントサイドのみのJavaScriptライブラリであるため、直接に比較できる。 Leafletの方がはるかに小さく、2015年の時点でLeafletのソースコードは7,000行、OpenLayersは230,000行である[10]。 ライブラリのファイルサイズもLeafletの方が小さい。 Leafletの方がコードベースが新しく、JavaScriptの最新の機能とHTML5、CSS3を利用している。しかし機能面ではOpenLayersにありLeafletにないものがある。 WFS(Web Feature Service)やEPSG 3785以外の投影法へのネイティブサポートなどである。 LeafletはプロプライエタリでクローズドソースのGoogle Maps APIやBing Maps APIとも比較できる。 Google Maps APIは高速、シンプル、柔軟性に富むが、Google Mapsサービスにアクセスするためにしか使えない。ただしGoogleのAPIのDataLayerを使うと外部データソースを表示できる [11]。 歴史Leafletは2010年、当時Agafonkinが働いていた地図プロバイダCloudMadeのためのWeb地図API JavaScriptライブラリとして生まれた。 2011年5月、CloudMadeはLeafletの最初のリリースを発表した。それは改めて作り直されたものだったが、古いAPIコードの一部を流用したものだった[12]。
このリリースはRetina対応と多くのユーザビリティ、ユーザエクスペリエンスの改善を含んでいた [13]。
このリリースはAPIのメソッドとイベントの範囲を拡大し、GeoJSONの保存機能を追加した。これはMapboxの援助による2日間のコードスプリントで完成した [14]。
このリリースはバグ修正にフォーカスし、リファクタリングと後方非互換性の可能性がまもなく来ることを公表した[15]。
このリリースは、v0.7.7 と比較し 400 を超える変更があった[16]。主な改善点は:
参考文献
外部リンク |