AKSM-843
AKSM-843(ベラルーシ語: АКСМ-843)は、ベラルーシの輸送用機器メーカーであるベルコムンマッシュが展開する連接式路面電車車両である。この項目では、発展形式のAKSM-845(АКСМ-845)についても解説する[1][4][5][6]。 概要都心の路面電車路線における大量輸送に適した3車体連接車。線形条件に応じて、片運転台のAKSM-843と両運転台のAKSM-84300Mの2種類が展開されている。車内の84 %は床上高さ350 mmの低床構造になっており、乗降扉のうち前後車体の連接面寄りの2箇所はこの低床部分に設置されている。座席配置は顧客の要望に応じて1 + 2列、もしくは2 + 2列のクロスシートから選択可能である他、車内には車椅子が設置可能なスペースも存在する。運転席と客席は仕切りによって区切られており、運転席には冷暖房双方に対応した空調装置が、客席には暖房・換気機能を有した空調が完備されている[1]。 主電動機は前後車体に設置されている動力台車に2基搭載され、制御装置はVVVFインバータ制御(IGBT素子)に対応している。また、顧客の要望に基づいた消火設備やGPSの対応機器の設置も可能である。これらを含めた電気機器は双方向ネットワークシステム「CAN」に用いた自動診断や管理が行われる[1][7]。
導入都市2020年現在、AKSM-843が導入されている都市は以下の通り。都心の大量輸送に加え、カザン市電では高規格の路線(ライトレール)のカザン・ライトレール(Казанский скоростной трамвай)での運用が行われている[2][3][8]。
発展形式AKSM-845カザン市電を運営するメトロエレクトロトランス(Метроэлектротранс)からの発注に基づいて設計が行われた3車体連接車。AKSM-843(AKSM-84300M)と比べて前後車体の車体長が伸び、低床部分に片開きの乗降扉が増設されている。また中央車体の台車にも主電動機が搭載され、全軸駆動に改められている[8][4][5][6]。 カザン市電に導入されたのは両運転台の84500K(84500К)で、2017年に3両が導入されている[8][5]。 AKSM-802AKSM-843を基に設計された、中小規模の路面電車向けの形式。1両での運行を前提としたボギー車で、車内の37 %が低床構造となっている[9][10]。 →「AKSM-802」も参照
脚注注釈出典
外部リンク
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