700MHz利用推進協会
一般社団法人700MHz利用推進協会(ななひゃくめがへるつりようすいしんきょうかい、英: Association of 700MHz Frequency Promotion)は、700MHz帯を割り当てられた携帯電話の電気通信事業者が、この周波数帯を利用するにあたり問題となる事項を処理をするために設立した非営利団体である。 設立の経緯2012年(平成24年)6月にNTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話及びイー・アクセス(現ソフトバンク)の携帯電話事業者4社の第3.9世代移動通信システム用特定基地局の開設計画が認定 [1]された。この特定基地局の周波数773-803MHzは、2019年(平成31年)3月まではFPU(770-806MHz)や特定ラジオマイク(779-806MHz)と共用するもの[2]としている。また、710-770MHz(旧テレビ53-62ch)にも隣接しており、すでに地上デジタルテレビ放送は470-710MHz(13-52ch)に限定されているが、テレビ受信に旧式ブースター(増幅器)を使用していると、旧式ブースターは470-770MHz(13-62ch)の電波を増幅するので基地局の電波により飽和して受信障害が出るおそれがある。症状は、テレビ受像機の画面が映らなくなる、固まる(フリーズ)、ブロックノイズが現れるなど [3] である。 携帯電話事業者4社は、既存のFPUや特定ラジオマイクの無線設備の新たな周波数帯への移行促進とテレビ放送の受信障害対策を共同で行うこととし、これらの事業を一元的に進めるために本協会を一般社団法人として設立した。 事業
上記1.と2.として、FPUと特定ラジオマイクに対し電波法令に基づく終了促進措置を行う。 終了促進措置とは、従前は移行に要する費用は既存無線局側が負担するものであったが、新たな周波数の利用者側つまり携帯電話事業者が負担し、新周波数帯への移行を促進しようとするものである。 上記3.として、基地局を開設する際は、事前に本協会がテレビブースター対策を行う。具体的には、基地局周辺のテレビ受信設備に新型ブースターへの交換、フィルタの挿入などの受信障害対策を要するかを確認し、対策を実施をする。対策にかかる費用は全て本協会が負担し、視聴者に対する費用請求は無い。 また、「700MHzテレビ受信障害対策コールセンター」を設置し、一般からの問合せに対応する。 DHマーク710電子情報技術産業協会(JEITA)は、家庭用地上デジタルテレビ受信のアンテナ、ブースター、分配器、分波器などの機器について審査を行い、一定以上の性能を有する機器を登録し、「デジタルハイビジョン受信マーク」(DHマーク)を付与[4]している。この中で、新しい地上テレビ放送の周波数帯(470-710MHz)に対応したブースターには「デジタルハイビジョン受信マーク710」(DHマーク710)を付与[4]するとしている。 受信障害対策がなされているか否は、このマークを確認すればよい。 沿革2012年(平成24年)
2015年(平成27年)
2018年(平成30年)
2023年(令和5年) 構成2024年(令和6年)10月1日現在[8]
脚注
関連項目外部リンク
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