2030年冬季オリンピック
2030年冬季オリンピック(にせんさんじゅうねんとうきオリンピック)は、2030年にフランスアルプス[注 1]で開催される予定の第26回冬季オリンピック。フランスアルプス2030(French Alps 2030、Alpes Françaises 2030)と呼称される[3]。 2024年7月24日の第142次IOC総会で開催地が決定された[4]。ただし、開催にはフランス政府の財務保証が必要である。 開催地のフランスアルプスは2つの地域圏を合わせた通称であり、オリンピックの開催地に都市などの自治体以外が選ばれるのは史上初である[注 2]。これは、オリンピック憲章の開催地の規定が「単一の都市・地域・国」から「複数の都市・地域・国」に改定されたことで、2地域圏全体での開催が可能になったことによるものである。 フランスアルプス(オート=サヴォワ、サヴォワ、ブリアンソン)でスノースポーツ、ニースで氷上スポーツと閉会式が行われる予定である[3][5]。 開催地決定までの経緯当選落選スウェーデンは2026年大会の招致にも立候補していたが、イタリアのミラノ/コルティナダンペッツォに敗れている。 実施可能施設がないスピードスケートは、近隣諸国の施設で実施する可能性があると発表していた[9]。2023年11月29日のIOC理事会において、2038年大会の「優先的な対話を進める候補地」に選ばれた[10]。 その他過去に2002年冬季オリンピックを開催。実現すれば28年ぶり2回目の開催となる。ただ、同国内では2028年にロサンゼルスにて夏季オリンピックが開催されることから、2034年開催が望ましいとする意見も出ていた[11]。アメリカオリンピック・パラリンピック委員会は2023年9月、2034年大会への立候補を正式承認したが、2030年大会も開催可能ではあると発表した[12]。しかし、2023年11月29日のIOC理事会において、2034年大会の「最優先候補地」に選ばれた[10]ため、アメリカは2030年大会には立候補しなかった。2034年大会のソルトレイクシティ開催は、2024年7月のIOC総会で、2030年大会のフランスアルプス開催決定と同時に正式に決定された。 招致プロセス2019年にローザンヌで開催された第134回IOC総会において、新しいIOC招致プロセスが承認された。「オリンピック・アジェンダ2020」の関連提言を受けた主な提案は以下の通りである[13][14]。
また、IOCはオリンピック憲章の柔軟性を高めるために、「大会の7年前」とした選挙の期日を削除し、開催地を「単一の都市・地域・国」から「複数の都市・地域・国」に変更した。 この招致プロセスの変更は、ドイツの招致メンバーから「不可解」であり、「非透明性の点で」超えることは難しいと批判された[15]。 2022年12月6日、国際オリンピック委員会(IOC)は理事会後にオンラインで記者会見を開き、2030年冬季オリンピックの開催都市決定について、当初予定していた2023年10月の第141次IOC総会(インド・ムンバイ)からさらに延期することを明らかにした[16]。新たな決定時期については2024年7月にフランスのパリで行われる第142次IOC総会をメドにしている。 2023年6月、同年10月の理事会で2030年大会と同時に2034年大会の同時決定や持ち回り開催の実現可能性を報告するとした[17]。 2023年11月29日、IOC理事会は、2030年大会の「最優先候補地」としてフランスのオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール両地域圏を選び[10]、2024年7月の総会で正式に決定された。 将来開催地委員会招致の意向のある地域や、IOCが関心を持たせたい地域候補を監視する夏季大会の将来開催地委員会の全構成は以下の通りである[18]。
過去に立候補への関心を表明した都市
脚注注釈
出典
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