2014年J1最終節2014年J1最終節(2014ねんJ1さいしゅうせつ)では、2014年12月6日に行われたJリーグ ディビジョン1 (J1) の最終節について触れる。 本項目では、主に優勝がかかったガンバ大阪 (G大阪) 、浦和レッズ(浦和)、鹿島アントラーズ(鹿島)、AFCチャンピオンズリーグ (ACL) の出場がかかる柏レイソル(柏)、サガン鳥栖(鳥栖)、残留がかかる清水エスパルス(清水)、大宮アルディージャ(大宮)について触れる。 最終節までの経緯序盤戦はまず、3連覇を狙ったサンフレッチェ広島(広島)を始め、若手の大胆起用が功を奏した鹿島、J2昇格組ながらもポゼッションと多彩な攻撃でリーグを席巻したヴィッセル神戸(神戸)・戦力の充実した浦和の4チームが抜け出す[1]が、AFCチャンピオンズリーグ2014との過密日程を強いられ勝ちきれない試合の続いた広島が一歩後退、替わってダークホース的存在だった鳥栖が上位に浮上する[2]。FIFAワールドカップブラジル大会に伴う中断前のリーグ前半戦(第14節終了時)の順位は、首位浦和、2位鳥栖、3位神戸、4位鹿島の順であった。 しかし後半戦に入ると、中断明けから勝てなくなった神戸が優勝争いから後退。変わって上位に上がってきたのが、前評判の高かった川崎フロンターレ(川崎)[3]と、中断前は降格圏の16位に低迷し、首位浦和と勝ち点差14引き離されていたG大阪[2]であった。そんな中、上位争いを演じていた鳥栖が第18節終了直後に監督の尹晶煥との契約を突然解除[4]。首位を走っていたチームが低迷したが、なんとか上位争いには踏みとどまった。一方、浦和はJ1新記録となる7試合連続無失点を記録する[5]など鳥栖に替わって首位を快走、第31節の勝利で3節を残して2位に浮上したG大阪に勝ち点差5をつけ、8年ぶりのリーグ優勝に王手をかけた[6]一方で、川崎は第31節までの5試合で1勝4敗と急失速し[7]、浦和の勝利により優勝の可能性が消滅する。 迎えた第32節、首位浦和と2位G大阪の直接対決。浦和は88分にG大阪FW佐藤晃大に先制点を許すと、アディショナルタイムにもG大阪MF倉田秋に決められ0-2で敗戦。この結果、浦和とG大阪の勝ち点差は2に縮まり、優勝決定は持ち越しとなる[8]。3位鹿島は川崎との上位対戦で、前半終了間際に鹿島MF遠藤康が先制ゴールを挙げると、53分には鹿島FW赤崎秀平が追加点。試合終了間際に1点を返されるも2-1で勝利し、優勝戦線に踏みとどまった[9]。 33節は、浦和がアウェイで鳥栖と、G大阪はホームで神戸と対戦。G大阪はこの試合、前半37分に宇佐美貴史が先制ゴールを挙げると、前半43分にはパトリックが決めて追加点。後半4分に再び宇佐美が決めて3-0。後半25分に神戸の小川慶治朗に決められ1点を返されたが、そのままゲームをクローズし、3−1で勝利を収めた。 一方の浦和は、攻め手を欠いて前半をスコアレスで終えるが、後半24分に李忠成がペナルティーエリアで倒されPKを獲得、しかもこのプレーで鳥栖の菊地直哉が一発退場。先制のチャンスかつ数的優位という盤面を作った。このPKを阿部勇樹がしっかり決め先制に成功。その後攻めあぐねてしまったが、ピンチのシーンもGK西川周作が止め、逃げ切り成功かと思われた後半アディショナルタイム。鳥栖はコーナーキックを得ると、最後は小林久晃が決めついに鳥栖が同点に追いつく。その後すぐにタイムアップ。鳥栖は負ければACL出場の可能性がほぼ0%だったが、引き分けたため望みを繋いだ。一方の浦和はここに来て痛すぎる引き分けとなってしまい、G大阪と勝ち点差で並ばれ、しばらく守ってきた首位をG大阪に明け渡す結果になった。 鹿島は残留を争うセレッソ大阪と対戦。33分にカイオが先制点を挙げると、59分と67分に赤崎が立て続けに決め3−0。69分に1点を返されるも、80分に柴崎岳がダメ押しゴール。4-1で勝利を収め、優勝への望みを繋いだ。逆にC大阪はこの敗戦でJ2降格が決まってしまった。 柏は第28節の鹿島戦から5連勝し、一気に順位を上げた。そして33節の清水戦に勝利して6連勝となり、鳥栖と並んで総得点数で上回り4位に浮上した。 一方下位の争いは、初勝利が第10節で、その後なかなか反撃の糸口を掴めなかった徳島ヴォルティスが第29節でC大阪に1-3で敗れ5試合を残してJ2降格が決定。残る2枠を甲府・仙台・清水・大宮・C大阪で争うこととなり、C大阪は前述の通り鹿島に敗れ1試合を残して降格が決定。仙台は徳島に2-1で勝利し1試合を残し残留が確定、甲府も広島に2−0で勝利し2試合を残して残留を確定させた。清水は柏に敗れて勝ち点を積むことが出来なかったが、大宮もアディショナルタイムに被弾し土壇場で勝ち点1を逃し、清水は引き分け以上で残留という状況に対して、大宮は最終節勝ってなおかつ清水が敗れた場合のみ残留という厳しい状況になってしまった。
最終節最終節のカードは以下の通り。全て15時30分キックオフ。太字のチームが優勝またはACL出場、及び残留のかかったチーム。
浦和は引き分けでも優勝できる可能性があり、浦和引き分け以上・G大阪負けで浦和の優勝が決まる。しかしG大阪は得失点差という有利な要素があり、どちらも同じ結果だとG大阪の優勝となる。鹿島は勝利が最低条件で、なおかつ浦和とG大阪が両方敗れれば優勝という状況にあった。 一方の残留争い・ACL争い。清水は引き分け以上であれば大宮の結果に関わらず残留が決まる。大宮は勝って清水が敗れないと降格が決まる。鳥栖のACL出場は翌日の柏の結果次第ではあるが、鳥栖はまず勝てばACL出場に大きく近づく。柏は鳥栖のスコアの2点差以上で勝つことが条件となる。 前半まず最初に動いたのは埼スタ。2分いきなり得たコーナーキックから槙野智章が頭で合わせて先制ゴールを決め、浦和が優勝へ向けて一歩前進する。 次に試合が動いたのはカシマ。6分に高橋義希が決めてACL出場を狙う鳥栖が先制する。一方鹿島は優勝へ痛い先制点を許す。 一方鳴門大塚では、G大阪が序盤から徳島を攻め立てる展開となるが、意外にも徳島の守備陣が踏ん張りゴールがなかなか奪えない。 そんな中、今度は残留争いが動く。大宮が21分に金澤慎のゴールで先制する。 その後は動きはなく全会場前半終了。 状況は、鳥栖と大宮、そして浦和が1点リード、その他の会場は全てスコアレスという展開。
後半このまま行くと優勝出来ないG大阪は、ハーフタイムに阿部浩之を下げて倉田秋を投入して攻撃を強めるが、それでも徳島の守備陣を崩す事ができない。 そして後半先に動いたのは大宮。50分にムルジャが追加点をあげて2点リードとする。しかし清水が点を取られなければこのまま勝っても残留できない。 甲府は55分にキリノを、清水は57分に長沢駿を投入しどちらも攻撃的に行く作戦に変えた。 一方鹿島も動く。53分に豊川雄太を下げ、中村充孝を入れて攻撃体制を整える。 そのまま何事もなく70分が経過した全会場だが、浦和の試合が終盤に動く。 後半2枚替えをしてきた名古屋の攻撃に苦しめられ、72分に耐えきれず牟田雄祐に決められついに試合を振り出しに戻されると、89分には左サイドを永井謙佑に独走されゴール右隅に豪快に決められ1−2。試合は終盤に名古屋が逆転する展開。そのままタイムアップを迎えた。 一方、先にスコアレスで試合を終えていたG大阪は、まだゲーム終了の情報が試合終了時点で入ってきていなかったが、数分後に浦和の試合終了が伝えられた瞬間、G大阪の選手陣が狂喜乱舞した。2005年に優勝してから9年の月日を経てタイトル奪還を達成した。この年はカップ戦と天皇杯もものにし目標としていた三冠を達成した。 そして全会場試合終了。この結果、鳥栖は暫定4位浮上。そして清水と大宮もそのまま終わり、清水の残留が確定した。何度も降格の危機がありながら残留し続けてきた大宮だったが、ついにJ2降格となってしまった。 翌々日行われた新潟vs柏は、2−0で柏が勝利。これで柏はシーズン7連勝で締めくくり鳥栖を交わして4位に浮上。前述の通り柏が総得点の差でACL出場を決めた。一時は優勝争いもしていた鳥栖だったが、ACL出場さえも達成出来なかった悔しいシーズンとなってしまった。 試合結果2014 Jリーグディビジョン1 第34節
2014 Jリーグディビジョン1 第34節
最終更新は2014年12月8日の試合終了時. 出典: J.LEAGUE Data Site
順位の決定基準: 1) 勝点、2) 得失点差、3) 総得点 (C) 優勝; (Q) 出場権獲得; (R) 降格. 脚注注記
出典
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