通勤列車 (韓国)
通勤列車(つうきんれっしゃ)は、韓国鉄道公社(KORAIL)が設定している列車種別の一つ。日本語では「通勤」を韓国語読みにしてトングン列車とも表記される[1]。各駅停車として運行され、日本の普通列車に相当する。 2008年1月1日以降は旅客営業路線の一部末端区間でのみ運行され、2019年4月1日から同年12月31日までは一時的に全路線で営業休止となっていた。2020年1月1日以降は光州線で運行されていたが、2023年12月17日をもって運行を終了し、現在運行されている路線は無く、事実上廃止となっている。 概要かつてはトンイル号(統一号)の一部として運行されていた列車で、釜山広域市で1996年4月1日から運行された「都市通勤列車」が前身である。韓国高速鉄道(KTX)開業に合わせたダイヤ改正でトンイル号が全廃されることになった為、その代替を目的として2004年4月1日に新設された。その為、「通勤」とあるが、通勤客が集中する朝夕だけでなく、終日運行している。 最初期はラッシュ時等に客車で運行されることもあったが、2004年のダイヤ改正にともなう車両整理を受け、旌善線を除くほぼ全ての列車が「CDC」と呼ばれる9501系気動車で運行されるようになった。その為、非電化路線が通る地方都市とその周りの中小都市の間で主に運転され、その際は各駅停車のほか、一部路線・区間では主要駅のみ停車する快速的な性格の列車も存在した。なお、KORAILの一般列車(電鉄を除く旅客列車)は原則として列車・座席指定制だが、通勤列車は列車指定のみで、全列車全車両が自由席となる。 利用者の伸び悩みや電化の進展といった鉄道環境の変化により、2006年から他の列車種別への置き換えによる廃止措置が講じられ始め、CDC投入から約10年、通勤列車設定から5年足らずで路線網は大幅に縮小、2019年4月1日に運行区間が事実上消滅した。その後2020年1月から光州線内で通勤列車の運行が再開されたが、2023年12月をもって運行を終了した。 歴史
運営運賃運賃は国土交通部が定めた上限の範囲内でKORAILが策定しており、列車等級別ごとの対キロ計算で産出される。他の列車種別とは異なり、通勤列車には営業開始当初から特室と呼ばれる一等車が存在しておらず、単一の座席等級での計算となる。 運行路線通勤列車の大多数は、非電化路線が多く残る慶尚道や全羅道の都市間で運行されていた。また、沿線に主だった都市の無い盲腸線でも運行が見られた。 運行中の路線運行休止路線
運行終了路線
車両通勤列車はCDC(Commuter Diesel Car)と呼ばれる9501系気動車で運行されている。ただし、旌善線ではムグンファ号用の客車と電源車・ディーゼル機関車の3両編成を用いて、自由席の通勤列車として運行していた。 関連項目出典
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