趙 善津(ちょう そんじん、조선진、1970年4月18日 - )は日本の囲碁棋士。韓国出身、日本棋院所属、安藤武夫七段門下、九段。
棋道賞優秀棋士賞受賞。本因坊1期、三星火災杯世界オープン戦準優勝1回。
本因坊10連覇・棋聖4連覇・名人3連覇・大三冠と絶頂期だった趙治勲(現名誉名人)から本因坊を獲得し、趙治勲の時代に最初に風穴を空けた棋士として知られる。
経歴
光州広域市に生まれる。養鶏場を営んでいた父親の影響で囲碁を覚え、小学校4年生で碁会所に通いはじめ、韓国の小学生全国大会で優勝し、ソウルに出て、韓国棋院の院生となり囲碁の修行をする。1980年に趙治勲が名人位となったことによる韓国の囲碁ブームに影響され、棋士を志して1982年来日して安藤武夫の内弟子となり、日本棋院院生となる。
1984年入段。藤沢秀行研究会に参加。1986年に留園杯優勝。1989年、IBM早碁オープン戦ベスト8。1991年、兵役のため一時帰国するが免除になり、同年新人王戦、新鋭トーナメント戦優勝。1992年竜星戦ベスト4。1998年九段。
1999年、新参加した本因坊リーグで5勝2敗で、彦坂直人との同率プレーオフを制して挑戦者となり、10連覇中の趙治勲を4-2で降し本因坊位を奪取した。同年の三星火災杯世界オープン戦決勝五番勝負で李昌鎬に0-3で敗れ準優勝。賞金ランキングで自己最高の4位。
2000年、本因坊位を王銘琬に奪われる。棋聖戦Bリーグで4-1で挑戦者決定戦進出、淡路修三を破って挑戦者となるが、2001年の挑戦手合は王立誠に2-4で敗れる。2000、01年、阿含・桐山杯2連覇。2001年天元戦挑戦者決定戦進出。2004年9月に結婚。
通算成績は707勝418敗5ジゴ(2013年まで)。
棋戦決勝進出結果
棋戦
|
三大タイトル
|
他七大タイトル
|
国際タイトル
|
他大会
|
|
数 |
棋戦 |
期・回 |
対局日 |
相手 |
|
優勝
|
1
|
新人王戦
|
16期 |
1991年
|
柳時熏四段
|
2-1
|
優勝
|
2
|
新鋭トーナメント戦
|
22期 |
1992年3月29日
|
大矢浩一七段
|
1-0
|
準優勝
|
1
|
新人王戦
|
20期
|
1995年9月18日
|
三村智保七段
|
0-2
|
奪取
|
3
|
本因坊戦
|
54期 |
1999年7月6日
|
趙治勲本因坊
|
4-2
|
失冠
|
2
|
本因坊戦
|
55期
|
2000年7月18日
|
王銘宛九段
|
2-4
|
優勝
|
4
|
阿含・桐山杯
|
7期 |
2000年10月8日
|
趙治勲九段
|
1-0
|
挑戦
|
3
|
棋聖戦
|
25期
|
2001年3月8日
|
王立誠棋聖
|
2-4
|
優勝
|
5
|
阿含・桐山杯
|
8期 |
2001年10月8日
|
王立誠九段
|
1-0
|
挑戦
|
4
|
天元戦
|
28期
|
2002年11月28日
|
羽根直樹天元
|
0-3
|
優勝
|
6
|
NECカップ
|
25期 |
2006年3月4日
|
小林覚九段
|
1-0
|
準優勝
|
5
|
NECカップ
|
27期
|
2008年3月9日
|
河野臨九段
|
0-1
|
タイトル獲得歴
その他の棋歴
国際棋戦
国内棋戦
- 棋聖戦挑戦者 2001年
- 四段戦優勝 1987年、八段戦優勝 1996年、棋聖戦リーグ3期
- 天元戦挑戦者 2002年
- 曙杯プロベスト20 優勝 1988年
- 新鋭棋士・アマ八強オープン戦 優勝 1988年
- 新人王戦 準優勝 1995年
- NECカップ囲碁トーナメント戦 準優勝 2008年
- Over40早碁トーナメント戦 優勝 2015年
- 本因坊戦リーグ12期、名人戦リーグ3期、棋聖戦リーグ3期
受賞
- 棋道賞 新人賞 1991年、優秀棋士賞 1999年
昇段履歴
著作
外部リンク