豆満江駅(トゥマンガンえき、とまんこうえき)は朝鮮民主主義人民共和国羅先特別市先鋒区域に位置する朝鮮民主主義人民共和国鉄道省洪儀線および豆満江線の駅である。
概要
南北朝鮮で最東端の鉄道駅であり、当駅より朝鮮・ロシア友情橋を渡って国境を越え、ハサン駅に至る[1]露朝国境の駅である。両国間の鉄道は軌間が異なるため、当駅で台車の交換が行われる。貨物列車は荷の積み替えが行われる。
歴史
2008年に、ロシア側のハサン駅から羅津港までの工事が着工し、トンネルの補強、通信設備の近代化、同区間の四線軌条の全面的改修が行われた。2012年10月に工事が完成、試運転が行われ[2][3]、2013年9月22日完成式典が行われた[4]。これにより、ロシアの列車が、羅津港まで直通することが可能となった。
2020年、北朝鮮当局は新型コロナウイルス感染症の世界的流行を阻止するために国境を閉鎖。この閉鎖は厳密なもので、2021年2月、北朝鮮国内で勤務していたロシア大使館員が帰国する際にも、豆満江駅から発車する列車は運行されずトロッコが使用された[5]。
2022年11月、アメリカ当局は、ロシアから北朝鮮に向けて限定的ながら貨物列車が運行されたことを発表。この貨物列車によりロシアによるウクライナ侵攻で必要となった弾薬等が輸送されたとしており[6]、駅では貨物取り扱い再開に向けた準備が進められていることも示唆した[7]。
駅構図
線路が何本かあるが、ホームは一つしかない[8]。
隣の駅
- 朝鮮民主主義人民共和国鉄道省
- 洪儀線・豆満江線
- 赤池駅 - 豆満江駅 - ハサン駅(ロシア方面)
脚注
- ^ “北朝鮮からロシアへ鉄道出国できる羅先 3つの日本人旅行者にとっての魅力(2/2)”. コリアワールドタイムズ. (2019年12月4日). https://www.koreaworldtimes.com/topics/travel/6387/ 2020年5月22日閲覧。
- ^ “露朝鉄道が試験運転、全面開通は来年に”. 読売新聞. (2011年10月13日). https://web.archive.org/web/20111014100734/http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111013-OYT1T01292.htm 2014年5月7日閲覧。 ※現在は閲覧不可
- ^ “ハサン・羅津間鉄道が10月13日(予定)試運転へ!”. ロシアNOW (2011年10月4日). 2013年9月24日閲覧。
- ^ “広がるロ朝物流網 列車、直接乗り入れ”. 朝日新聞. (2013年9月23日). http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201309220346.html 2014年5月7日閲覧。
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- ^ “中国人が驚く32時間 ロシア外交官一家が手押しトロッコ北朝鮮出国”. コリアワールドタイムズ. (2021年2月27日). https://www.koreaworldtimes.com/topics/news/8734/ 2021年3月31日閲覧。
- ^ “衛星写真に不審な列車…米国が朝露武器取引場面を電撃公開”. 中央日報 (2023年1月21日). 2023年1月21日閲覧。
- ^ “ロシアと北朝鮮、鉄道経由の貿易を約3年ぶり再開か-衛星写真が示す”. bloomberg (2022年12月13日). 2023年1月21日閲覧。
- ^ “Google Maps” (日本語). Google Maps. 2023年8月24日閲覧。
参考文献
関連項目