謎王
『謎王』(なぞおう)は、1996年にバンダイビジュアル株式会社が発売したクイズゲーム。1人用のストーリーモード、2人用の対戦モード、2人~8人で楽しめるパーティーモードの3つで構成される。クイズ問題の監修はクイズ作家の道蔦岳史が担当。本格派のクイズと、シュールなストーリー及びキャラ造形が話題となった。 約5000問の問題が用意されており、内容も一般教養的なものから、芸能、アニメ、雑学までと幅広い。問題はジャンルに関係なく、ランダムに出題される[1]。 使用されるクイズ形式このゲームでは、以下のクイズ形式が用意されている。ストーリーが進むにつれて次第にクイズ形式の難度が高くなる[1]。
ストーリーモードストーリーモードのプロローグ「知の国」と呼ばれる場所に、修行者が「知の問答」、すなわちクイズを修行する場があった。そこで、導師は修行者達にクイズを通して、「知の喜び」を教えていた。しかし、あるとき導師を破らんとする者が現れた。導師はその者の卑怯な手段で敗れ去り、命を落とした。その卑怯者は、システムを悪用して「謎王国」を作り上げ、やがて「謎王」を名乗るようになった。もとからそこにいた者たちは、かすかな「知の喜び」以外の記憶を消されて追放された。捨てられた者たちは、「知の喜び」を求めて謎王国へ入っていったが、彼らはもはや「謎王国のエネルギー」以外のなにものでもない扱いを受け、再び追放される、そんなことが繰り返されていた。そして今日も、一人の「若者」が謎王国へ入っていこうとしていた……。主人公も記憶を失っている。旅の中で謎王国に立ち寄ると、そこにいる人々は王国の圧政に苦しんでいた。苦しむ人々の主ではあるが、主人公は謎王打倒に立ち上がる事になる[1]。 ストーリーモードの展開このゲームは、以下の順序で進めていくことになる。
謎王国への入国謎王国に入るためには、入り口にいる瓢箪男からのクイズをクリアしなければならない。なお、クリアに失敗しても、何度でもやり直すことができる。
8つの房の制覇謎塔に入るためには、8つの房をクリアし、各房の主から「印」を集めなければならない。どの房からクリアしていくかは、各自で決めることができる。また、各房で負けても、何度でもやり直しが可能である。
房制覇において使えるアイテム3つのアイテムを使用することで、クリアがしやすくなる。これらのアイテムは、挑戦する房を選ぶ画面のときに△ボタンを押すことで登場する、ピエロから提示されるミニゲームをクリアすることで、何個でも取り直すことができる。
ピエロから提示されるミニゲームは5つあり、プレイヤーは自由に選ぶことができる。一定の得点を取ると、1~3個のアイテムを貰える。「どのアイテムを何個もらうか」は、プレイヤーの自由である。ただし、各アイテムの保持数の限界を超えてアイテムを貰うことはできない。
「アイテムに頼ることができなくなる」という個性的なCGムービーと、難しい最終問題には拒否反応を示す人の姿もありそうだ、という評価が上げられている[2]。
謎塔の制覇ここからは、アイテムに頼ることが一切できなくなる。また、「謎鬼」「ようぎ[3]」に負けた場合及び「ようぎ」に勝った場合に、エンディング(マルチエンディング)が始まる。
登場人物主人公(声:伊崎寿克)、少女(声:岩男潤子)、老僧(声:高木均)、瓢箪男(声:夢こま)、雷知婆(声:巴菁子)、木人(声:大友龍三郎)、申王(声:野村真弓)、虎魔(声:梁田清之)、桃色帝(声:仲村美緒)、電爺(声:八木光生)、豚知(声:津久井教生)、紅童(声:石川寛美)、絡繰(声:辻村真人)、ピエロ(声:馬場澄江) 対戦モードこのモードでは、コントローラーを2つ使うことで、早押し3択クイズでの2人対戦が可能である。コンピューターとの対戦はできない。3つのルールが用意されているので、その中のひとつを選んでプレイする。なお、全てのルールで「10問正解」が勝利条件に設定されているので、ここでは「自分が誤答したときにどうなるか」を記述する。
パーティーモードこのモードは、「プレイステーションで出来る早押しクイズ用機材」を提供しているモードである。謎王のソフトからの出題は一切されないので、「出題者・正誤判定役」として問題を用意する人間が必要である。なお、取扱説明書の巻末には、参考としてサンプルクイズ問題が40問掲載されている。 必要な機材
コントローラー端子1に接続されたコントローラー、もしくは「コントローラー端子1に接続したマルチタップ」の端子Aに接続されたコントローラーが「クイズマスター用のコントローラー」となり、「正誤判定」「点数表示の誤りを直す」といった操作が可能になる。 ルールの設定コントローラーの接続が終わったら、細かいルールを設定する。設定すべき事柄は次のとおりである。
デフォルトで入っているルール設定詳細な設定が面倒な場合は、「謎王」が提供する、以下のルールをそのまま設定してしまうこともできる。
史上最強モード、アップダウンモード、グランプリモード、ウルトラモード、アタックモードの5つは、あくまで「ルールの例」として設定がなされているだけであり、これらのモードを選んだ後に表示される各種設定を、自身の手でアレンジすることも可能である。 評価
ファミ通クロスレビューでは8、7、7、7の29点[4]。レビュアーはクイズのジャンルが幅広く問題数も多い、出題パターンも多い、対戦もルールも多い、ミニゲームでアイテムを増やせるのがいい、CGが秀逸、世界観が独特で好みが分かれるかもしれないがハイセンスとした他、難易度については難しすぎず易しすぎずとした者と高難易度とした者で分かれた[4]。また、Best Picks of This Weekではレビュアー4人中2人が本作を挙げた[5]。 関連項目脚注 |