誰にもなれない私だから
「誰にもなれない私だから」(だれにもなれないわたしだから、英: I'm Nobody[2])は、トゲナシトゲアリの7枚目のシングル。2024年4月13日に表題曲が[3]、4月20日にカップリング曲「声なき魚」が先行配信され[4]、5月22日にマキシシングルが発売された[5]。 概要表題曲「誰にもなれない私だから」はメンバーが声優としても参加しているテレビアニメ『ガールズバンドクライ』のエンディング曲として書き下ろされた。同作のオープニング曲である「雑踏、僕らの街」とは対照的な、しっとりとした曲調となっており、理名は「雑踏、僕らの街」が"トゲアリ"、「誰にもなれない私だから」が"トゲナシ"で、セットでトゲナシトゲアリだと語っている[6]。歌詞はテレビアニメ作中のトゲナシトゲアリのメンバーの過去を思わせるものとなっている[7]。 2曲目に収録されたカップリング曲「声なき魚」(こえなきさかな、英: Voiceless Fish[8])は『ガールズバンドクライ』作中にて理名が演じる井芹仁菜、夕莉が演じる河原木桃香、美怜が演じる安和すばるの3人が結成したバンド「新川崎(仮)」名義の楽曲であり、第3話のラゾーナ川崎プラザルーファ広場でのライブシーンで使用された[9][10]。劇中の設定では桃香が作詞作曲した楽曲となっており、「挫折してでも幸せになりたい」という歌詞のテーマも含めて、桃香を演じた夕莉は特に好きな楽曲としてこの曲を挙げている[11]。また、理名と夕莉の掛け合いや、勢いのあるギターソロなど、ライブでも演奏するのが楽しい楽曲だと語っている[12]。 3曲目には『雑踏、僕らの街』のカップリング曲「空の箱」の、夕莉による弾き語りバージョンが収録された[13]。 リリース「誰にもなれない私だから」は2024年3月16日に行われたワンマンライブ「薄明の序奏」にて初披露された[14]。4月13日には、テレビアニメ『ガールズバンドクライ』第2話の放送終了と同時に「誰にもなれない私だから」が、4月20日には第3話の放送終了と同時に「声なき魚」が、それぞれ各種音楽配信サービスにて先行配信された[3][4]。5月22日には6枚目のシングル『雑踏、僕らの街』と同時に発売された[5]。 また、両楽曲の『ガールズバンドクライ』の劇中で使用されたバージョンが、2024年9月11日に発売された同作のサウンドトラック「TVアニメ『ガールズバンドクライ』オリジナルサウンドトラック」に収録された[10]。 評価誰にもなれない私だから(評価)ライターのナカニシキュウは音楽ナタリーに寄せた『棘ナシ』のレビュー記事にて、「穏やかなピアノと3連リズムの歌メロによってバラード曲のように始まったかと思いきや、次第に激しい16ビートのアグレッシブなサビへと展開していく。そのダイナミズムこそが本楽曲の最大の特徴であり、彼女たちの幅広い表現力をこの1曲だけで存分に味わい尽くすことができる。イントロやアウトロなどでは、深めにコーラスのかかったギターの冷たいストロークや、寂しげに中空を漂うようなモノフォニックシンセのリードが独特のメランコリックな空間を形成。いかにもアニメのエンディングらしい、深い余韻を演出することに成功している。」と評している[15]。 『紅蓮華』などで知られる音楽家の草野華余子は本作と「雑踏、僕らの街」に共通して「透明感の中にある鋭利な“トゲ”」を感じたと語り、「トゲナシトゲアリの音楽は青春の形見なんだ。青いから透き通っていて、青いから残酷なんだ。歪だけど洗練されていて、危ういまま胸を抉ってくる彼女たちの音楽、これからが楽しみです。」と評している[16]。 声なき魚(評価)ライターのナカニシキュウは「歪んだギターストロークと歌で始まるパンキッシュなナンバーとなっており、至るところに挟まれるメカニカルなギターフレーズが聴きどころだ。」と評している[15] 収録曲
脚注出典
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