芝パークビル(しばパークビル)は、東京都港区にある事務所ビル。通称「軍艦ビル」。
概要
芝公園近くに位置する大型ビルである。A館とB館に分かれており、基準階面積はあわせて1,810.0坪(5,983.47㎡)である[2]。
秀和によって開発され1982年(昭和57年)7月に竣工した。2018年(平成30年)3月以降は、関電不動産開発、東京ガス都市開発(現東京ガス不動産)、京浜急行電鉄、京阪ホールディングス、竹中工務店、みずほ信託銀行、みずほ銀行の7社が出資する「芝パーク特定目的会社」がビルの信託受益権を保有している[3]。
-
東京タワーから撮影(2002年撮影)
-
2022年撮影
歴史
1969年(昭和44年)、日活の子会社が保有していた港区芝の日活アパート(の敷地)を秀和が20億円程度で買い取り、ビル建設計画を進めるが、アパート住人の立ち退き交渉に手間取り、11年後の1980年(昭和55年)にようやくアパートの取り壊しに取り掛かり、その2年後の1982年(昭和57年)になって「芝パークビル(秀和芝パークビル)」の落成にこぎつけた。14階建てのビルは、延べ床面積が10.3万平米で、全長140メートル、奥行き50メートルの威容から「軍艦ビル」と呼ばれるようになり[5]、その後の都心の地価高騰、オフィス不足の波に乗り、秀和のドル箱資産となった。ダイエーが本社を置いた時期もあり、1階には「ダイエーナウ芝公園店」という食品と衣類を扱う店舗があった[7]。
2005年(平成17年)、モルガン・スタンレー傘下の不動産ファンドに所有権が移った[5]。
2006年(平成18年)7月にダヴィンチ・アドバイザーズが購入した。購入額は1,430億円で単独物件として日本国内で最大級の不動産取引だった[5][8]。2009年(平成21年)4月1日、「ダヴィンチ芝パーク(daVinci Shiba Park)」に名称は改められた。だが、ダヴィンチ・アドバイザーズはリーマン・ショックに伴う不動産価格下落で、中央三井信託銀行などへ借入金の返済ができず、2009年(平成21年)12月期決算で債務超過に陥った。このため、債権者である中央三井信託銀行などは、ダヴィンチ芝パークを差し押さえると同時に名称を芝パークビルに戻した[9]。
2013年(平成25年)には三井住友信託銀行から、アジア・パシフィック・ランド、アブダビ投資評議会、PAG等が1,250億円超で取得した[10]。2015年(平成27年)には1,600億円以上で売却する方針を明らかにしたが[11]、2016年(平成28年)2月に売却を見送り、最大1,350億円のローン借り換えを銀行団と交渉していると報じられた[12]。
2018年(平成30年)3月に、関電不動産開発、東京ガス都市開発(現東京ガス不動産)、京浜急行電鉄、京阪ホールディングス、竹中工務店、みずほ信託銀行、みずほ銀行の7社が、芝パーク特定目的会社を通じて、ビルの信託受益権を取得することを発表した[3][13]。
主な入居者
なお、当ビルの住所(東京都港区芝公園2丁目4番1号)を所在地(本店)として登記している法人は57法人ある(2023年8月6日時点)[23]。
アクセス
脚注・出典
参考文献