繁昌亭大賞(はんじょうていたいしょう)は天満天神繁昌亭が主催する、上方の落語家に贈られる賞である。
概要
繁昌亭のスターを作っていくという目的の為に、繁昌亭が出来て1年目に始められた賞である。入門25年以下の中堅・若手を対象に、有識者の投票によって決められる。選考委員はマスコミ関係者、地元商店街関係者や大阪天満宮関係者など全24名で、協会や落語家の人間は一切関与していない。
贈られる賞は以下の通り。大賞には賞金10万円とトロフィーが、その他の賞には賞金5万円と楯が贈られる。真打制度がない上方落語界であるが、大賞・奨励賞の受賞者はトリを、爆笑賞・創作賞・輝き賞の受賞者は中トリをとることができるようになる。また記念の落語会も開催されている。
第10回より爆笑賞、創作賞、輝き賞の3賞は「上方落語若手噺家グランプリ」の創設などを理由に廃止・集約された[1]が、第17回にて輝き賞が新人賞(受賞対象が入門10年以下から15年以下に変更)として復活。
繁昌亭大賞
- 年間を通じさまざまなネタに磨きをかけてクオリティの高い落語を披露し、定席としての繁昌亭の名前を各界各層に広く知らしめた入門25年以下の落語家
繁昌亭奨励賞
- 年間を通じ熱心な高座を努めて集客動員に貢献し、大賞受賞者に次ぐ功績が認められる入門25年以下の落語家
繁昌亭輝新人賞
- 年間を通じ芸の向上に励み、繁昌亭内外からも著しい成長を認められた入門15年以下の落語家
- 第10回まで輝き賞として入門10年以下だった賞だが廃止・集約[1]され、第17回から新人賞とし、入門15年以下に変更して復活された。
繁昌亭爆笑賞
- 年間を通じ高座から健康的な笑いを提供し、繁昌亭のお客さんに大きな支持を受けた入門25年以下の落語家
- 第10回より廃止・集約[1]
繁昌亭創作賞
- 年間を通じ新鮮なネタづくりに挑み、話題性のある創作落語を繁昌亭で口演した入門25年以下の落語家
- 第10回より廃止・集約[1]
受賞者
第1回(2007年11月)
出典[2]
第2回(2008年05月)
出典[3]
第3回(2008年11月)
出典[4]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂吉弥 |
桂吉朝 |
1994年(平成6年) 11月
|
繁昌亭奨励賞 |
笑福亭銀瓶 |
笑福亭鶴瓶 |
1988年(昭和63年) 3月
|
繁昌亭爆笑賞 |
桂文華 |
5代目桂文枝 |
1988年(昭和63年) 6月
|
繁昌亭創作賞 |
桂三金 |
桂三枝(6代目桂文枝) |
1994年(平成6年) 6月
|
繁昌亭輝き賞 |
桂吉坊 |
桂吉朝 |
1999年(平成11年) 1月
|
第4回(2009年12月)
出典[5]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
笑福亭銀瓶 |
笑福亭鶴瓶 |
1988年(昭和63年) 3月
|
繁昌亭奨励賞 |
桂文華 |
5代目桂文枝 |
1988年(昭和63年) 6月
|
繁昌亭爆笑賞 |
3代目桂春蝶 |
3代目桂春団治 |
1994年(平成6年) 4月
|
繁昌亭創作賞 |
笑福亭たま |
笑福亭福笑 |
1998年(平成10年) 4月
|
繁昌亭輝き賞 |
桂吉の丞 |
桂吉朝 |
2002年(平成14年) 8月
|
第5回(2010年12月)
出典[6]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂文華 |
5代目桂文枝 |
1988年(昭和63年) 6月
|
繁昌亭奨励賞 |
5代目桂文三 |
1991年(平成3年) 4月
|
繁昌亭爆笑賞 |
林家花丸 |
4代目林家染丸 |
1991年(平成3年) 11月
|
繁昌亭創作賞 |
桂かい枝 |
5代目桂文枝 |
1994年(平成6年) 6月
|
繁昌亭輝き賞 |
桂鯛蔵 |
4代目桂塩鯛 |
2003年(平成15年) 6月
|
第6回(2011年11月)
出典[7]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
笑福亭鶴二 |
6代目笑福亭松鶴 |
1986年(昭和61年) 3月
|
繁昌亭奨励賞 |
月亭八天(7代目月亭文都) |
月亭八方 |
1986年(昭和61年) 3月
|
桂よね吉 |
桂吉朝 |
1995年(平成7年) 12月
|
繁昌亭爆笑賞 |
桂三象 |
桂三枝(6代目桂文枝) |
1986年(昭和61年) 2月
|
繁昌亭創作賞 |
該当者なし |
|
|
繁昌亭輝き賞 |
露の団姫 |
露の団四郎 |
2005年(平成17年) 3月
|
第7回(2012年11月)
出典[8]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
該当者なし |
|
|
繁昌亭奨励賞 |
桂団朝 |
3代目桂米朝 |
1987年(昭和62年) 4月
|
笑福亭生喬 |
6代目笑福亭松喬 |
1991年(平成3年) 3月
|
繁昌亭爆笑賞 |
笑福亭たま |
笑福亭福笑 |
1998年(平成10年) 4月
|
繁昌亭創作賞 |
林家そめすけ |
4代目林家染丸 |
1991年(平成3年) 7月
|
繁昌亭輝き賞 |
笑福亭松五 |
笑福亭松枝 |
2003年(平成15年) 6月
|
第8回(2013年11月)
出典[9]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
笑福亭生喬 |
6代目笑福亭松喬 |
1991年(平成3年) 3月
|
繁昌亭奨励賞 |
林家染弥(3代目林家菊丸) |
4代目林家染丸 |
1994年(平成6年) 7月
|
繁昌亭爆笑賞 |
笑福亭右喬 |
6代目笑福亭松喬 |
1992年(平成4年) 9月
|
繁昌亭創作賞 |
桂三扇 |
6代目桂文枝 |
1992年(平成4年) 9月
|
繁昌亭輝き賞 |
桂二乗 |
桂米二 |
2003年(平成15年) 7月
|
第9回(2014年11月)
出典[10][11]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
林家花丸 |
4代目林家染丸 |
1991年(平成3年) 11月
|
繁昌亭奨励賞 |
桂吉坊 |
桂吉朝 |
1999年(平成11年) 11月
|
繁昌亭爆笑賞 |
該当者なし |
|
|
繁昌亭創作賞 |
桂文鹿 |
桂文福 |
1994年(平成6年) 5月
|
繁昌亭輝き賞 |
桂小鯛 |
4代目桂塩鯛 |
2007年(平成19年) 6月
|
露の紫 |
露の都 |
2008年(平成20年) 10月
|
第10回(2015年11月)
出典[1]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
林家菊丸 |
4代目林家染丸 |
1994年(平成6年) 7月
|
繁昌亭奨励賞 |
桂米紫 |
4代目桂塩鯛 |
1994年(平成6年) 3月
|
第11回(2016年11月)
出典[12]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂文三 |
5代目桂文枝 |
1991年(平成3年)
|
繁昌亭奨励賞 |
桂かい枝 |
1994年(平成6年)
|
笑福亭たま |
笑福亭福笑 |
1998年(平成10年)
|
第12回(2017年11月)
出典[13]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
林家染雀 |
4代目林家染丸 |
1992年(平成2年)
|
繁昌亭奨励賞 |
笑福亭喬介 |
7代目笑福亭松喬 |
2005年(平成17年)
|
第13回(2018年11月)
出典[14]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂かい枝 |
5代目桂文枝 |
1994年(平成6年)
|
繁昌亭奨励賞 |
桂雀太 |
桂雀三郎 |
2002年(平成14年)
|
第14回(2019年11月)
出典[15]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門 |
備考
|
繁昌亭大賞 |
桂三金 |
6代目桂文枝 |
1994年(平成6年) |
発表目前に急逝
|
繁昌亭奨励賞 |
桂文鹿 |
桂文福 |
1994年(平成6年) |
|
桂佐ん吉 |
桂吉朝 |
2001年(平成13年) |
|
第15回(2020年12月)
出典[16]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門 |
備考
|
繁昌亭大賞 |
桂よね吉 |
桂吉朝 |
1995年(平成7年) |
|
繁昌亭奨励賞 |
笑福亭由瓶 |
笑福亭鶴瓶 |
1997年(平成9年) |
|
繁昌亭特別賞 |
桂紋四郎 |
3代目桂春蝶 |
2010年(平成22年) |
配信落語の功績での特別枠
|
第16回(2021年12月)
出典[17]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
笑福亭たま |
笑福亭福笑 |
1998年(平成10年)
|
繁昌亭奨励賞 |
桂阿か枝 |
5代目桂文枝 |
1996年(平成8年)
|
林家染左 |
4代目林家染丸 |
1996年(平成8年)
|
第17回(2022年12月)
出典[18]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂二葉 |
桂米二 |
2011年(平成23年)
|
繁昌亭奨励賞 |
笑福亭鉄瓶 |
笑福亭鶴瓶 |
2001年(平成13年)
|
繁昌亭新人賞 |
桂三実 |
6代目桂文枝 |
2012年(平成24年)
|
第18回(2023年12月)
出典[19]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
桂吉坊 |
桂吉朝 |
1999年(平成11年)
|
繁昌亭奨励賞 |
桂福丸 |
4代目桂福団治 |
2007年(平成19年)
|
繁昌亭新人賞 |
桂米輝 |
5代目桂米團治 |
2011年(平成23年)
|
第19回(2024年12月)
出典[20]
賞 |
高座名 |
師匠 |
入門
|
繁昌亭大賞 |
該当者なし |
|
|
繁昌亭奨励賞 |
露の紫 |
露の都 |
2008年(平成20年)
|
桂三実 |
6代目桂文枝 |
2012年(平成24年)
|
繁昌亭新人賞 |
笑福亭智丸 |
笑福亭仁智 |
2013年(平成25年)
|
関連項目
脚注
外部リンク