2007年10月14日に施行された第12回秋華賞について記述する。
レース施行前の状況
本年度の3歳牝馬はレベルが高く、桜花賞馬・オークス馬に加え、NHKマイルカップや日本ダービーも牝馬が優勝したことにより3歳牝馬限定戦としては異例の4頭のGI馬が集結した。
第74回東京優駿を制し、当初第86回凱旋門賞に出走を予定していたが回避したウオッカ、第68回優駿牝馬を制したローブデコルテは、第6回アメリカンオークス5着を経て、トライアルを使わず本競走に直行で参戦した。
第67回桜花賞を制したダイワスカーレット、第68回優駿牝馬2着のベッラレイア、第12回NHKマイルカップを制したピンクカメオらは後述の第25回ローズステークスを経て本競走に参戦した。
その他、第42回クイーンカップ2着のイクスキューズや第21回フラワーカップを制し後述の紫苑ステークスで3着だったショウナンタレントは回避した。
トライアルの結果
- 紫苑ステークス
- 第25回ローズステークス
出走可能頭数18頭に対し24頭の出馬投票があった。優先出走権を獲得した上記の5頭と収得賞金上位10頭の計15頭と、収得賞金900万円の馬が8頭のうち3頭が抽選により出走となった。抽選の結果カレンナサクラ、クィーンスプマンテ、ブリトマルティスの3頭が抽選を突破し、トウカイオスカー、トーセントップラン、ニシノマナムスメ、ハチマンダイボサツ、ミルクトーレルの5頭が非当選馬として、収得賞金400万円のエーシントゥルボーは非抽選馬として出走できなかった。
出走馬と枠順
負担重量は全馬55kg。
レース結果
レース展開
最内枠からヒシアスペンが先頭に躍り出る。好スタートを切ったダイワスカーレットは掛かり気味に2番手を追走。この2頭がやや後続を離す。ウオッカは中段グループの後方、ベッラレイアは折り合いに専念し、後方2番手でレースを進める。中盤に13.6秒という遅いラップが刻まれ、勝負はあがり勝負に。直線に入る前に逃げたヒシアスペンをダイワスカーレットが交わし先頭に出る。これを6,7番手からポジションを上げたレインダンス、外を回って追い上げるウオッカ、さらにはベッラレイアが一気に追い込むも上がり3ハロン32.9秒の脚を使ったダイワスカーレットが押し切って2冠を達成した。
レース着順
着順 |
枠番 |
馬番 |
競走馬名 |
タイム |
着差
|
上がり3F
|
1 |
7 |
13 |
ダイワスカーレット |
1:59.1 |
|
33.9
|
2 |
8 |
17 |
レインダンス |
1:59.3 |
1馬身1/4
|
33.7
|
3 |
8 |
16 |
ウオッカ |
1:59.3 |
クビ
|
33.2
|
4 |
6 |
11 |
ベッラレイア |
1:59.6 |
1馬身3/4
|
32.9
|
5 |
3 |
5 |
ラブカーナ |
1:59.6 |
クビ
|
34.0
|
6 |
3 |
6 |
カレンナサクラ |
1:59.7 |
3/4
|
33.8
|
7 |
1 |
2 |
ミンティエアー |
1:59.8 |
1/2
|
33.9
|
8 |
5 |
10 |
ハロースピード |
1:59.8 |
クビ
|
33.7
|
9 |
4 |
8 |
マイネルーチェ |
1:59.9 |
クビ
|
33.5
|
10 |
8 |
18 |
ローブデコルテ |
1:59.9 |
クビ
|
33.9
|
11 |
5 |
9 |
アルコセニョーラ |
2:00.0 |
1/2
|
33.6
|
12 |
7 |
15 |
クィーンスプマンテ |
2:00.1 |
1/2
|
33.2
|
13 |
2 |
3 |
ブリトマルティス |
2:00.1 |
アタマ
|
34.3
|
14 |
4 |
7 |
ピンクカメオ |
2:00.1 |
クビ
|
33.9
|
15 |
2 |
4 |
ザレマ |
2:00.2 |
1/2
|
34.8
|
16 |
7 |
14 |
タガノプルミエール |
2:00.2 |
アタマ
|
33.7
|
17 |
6 |
12 |
ホクレレ |
2:00.8 |
3馬身1/2
|
35.2
|
18 |
1 |
1 |
ヒシアスペン |
2:02.9 |
大差
|
37.6
|
データ
1000m通過タイム |
59.2秒(ヒシアスペン)
|
上がり4ハロン |
46.3秒
|
上がり3ハロン |
33.9秒
|
最速上がり3ハロン |
32.9秒(ベッラレイア)
|
払戻金
単勝
|
13
|
280円
|
複勝
|
13
|
120円
|
17
|
620円
|
16
|
150円
|
枠連
|
7-8
|
310円
|
馬連
|
13-17
|
5,880円
|
ワイド
|
13-17
|
1,540円
|
13-16
|
210円
|
16-17
|
2,140円
|
馬単
|
13>17
|
7,220円
|
三連複
|
13-16-17
|
4,640円
|
三連単
|
13>17>16
|
37,630円
|
テレビ・ラジオ実況
達成された記録
- 優勝馬のダイワスカーレットは、桜花賞と秋華賞を制した牝馬2冠馬としては史上3頭目となった。
- 騎手の安藤勝己は秋華賞初制覇。GI14勝目。(JRA通算762勝目、重賞51勝目)
- ベッラレイアが記録した上がり3F32秒9は、第5回の3着馬トーワトレジャーの33秒4を上回る同レース最速記録となっている[1]
脚注
- ^ 2012年にラスヴェンチュラスが同タイムを記録したため、2024年現在はタイ記録