稲毛民間航空記念館(いなげみんかんこうくうきねんかん)は、千葉県千葉市美浜区の稲毛海浜公園内にあった記念館。
概要
埋立てられる以前の稲毛海岸は遠浅な海岸が広がっており、引潮時には数キロに渡り干潟が広がっていた。この干潟を利用して1912年(明治45年)5月下旬、奈良原三次が日本初の民間飛行場(稲毛飛行場)を開設、伊藤音次郎をはじめ多くの民間飛行家たちが育成されこの地を拠点に活躍した。
当時の複葉機・鳳号が復元され、1987年(昭和62年)11月9日に75年ぶりに復元飛行した[4]。
これを機に、民間航空の資料を集めて、1989年(平成元年)4月29日に稲毛海浜公園内に当記念館が開設された[1][2][3]。
2018年(平成30年)3月31日をもって閉館[5]。
その後は建物をリニューアル整備して、グランピング施設の受付場所・休憩施設として活用する予定。施設改修後も鳳号の復元機はそのまま保存活用し、その他の展示物も可能な限り活用する予定。
施設
施設概要
- 敷地面積:3,600.40m2
- 建設面積:429.30m2
- 延床面積:443.15m2
- 所在地:〒261-0003 千葉県千葉市美浜区高浜7丁目2番2号
展示品
利用情報
2018年3月31日閉館
- 開館時間:9:00〜17:15(7・8月は18:00まで)
- 休館日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は、その翌日が休館)および年末年始(12月29日〜1月3日)
- 入館料:無料
交通アクセス
- 周辺
- 同海浜公園内に、稲毛記念館、花の美術館、野外音楽堂などがある。
- また浅間神社交差点付近の稲岸公園[7]内には「民間航空発祥の地」記念碑が建立され[8]、翼型のモニュメントの基部プレートに「鳳号」が描かれている。その傍らには、ライト兄弟が初めて飛行に成功したキティホークの丘に生えていた松の種から音次郎が育てた、松が植樹されている[9]。
脚注
- ^ a b “青空広がり行楽地に歓声 GW初日 航空博物館オープン”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 12. (1989年4月30日)
- ^ a b “きょう稲毛民間航空記念館オープン 「鳳号」複製機も展示 発祥の地の歴史を伝え”. 毎日新聞 (毎日新聞社): pp. 24. (1989年4月29日)
- ^ a b “よみがえれ大空への夢 稲毛民間航空記念館あす開館 忘れまい発祥の地”. 朝日新聞 (朝日新聞社): pp. 27. (1989年4月28日)
- ^ “民間の国産実用第1号機「鳳」 75年ぶり“記念飛行” 稲毛海浜公園”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 10. (1987年11月10日)
- ^ 稲毛民間航空記念館の閉館について 2018年4月閲覧
- ^ “路線バス - 停留所”. 千葉県バス案内. 2019年5月29日閲覧。
- ^ “千葉市 稲岸公園(イナギシコウエン)”. 千葉市. 2019年5月29日閲覧。
- ^ “発祥の地「民間航空発祥の地」”. 千葉市. 2019年5月29日閲覧。
- ^ “成田ゆかりの人々” (PDF). 成田市 (2019年4月15日). 2019年5月29日閲覧。
関連項目
外部リンク